【W杯】スペイン戦後、ブルーノ監督に届いた日西ファンの反応の違い「怒りの反応も…」

【W杯】スペイン戦後、ブルーノ監督に届いた日西ファンの反応の違い「怒りの反応も…」

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 フットサル日本代表は、20日にグループステージ突破を掛けて、フットサルパラグアイ代表と対戦する。スペイン戦(2-4)を終えて、18日にはクライペダからヴィリニュスに移動したチームは、19日に公式練習を行い、大一番に控える。

 公式練習前にブルーノ・ガルシア監督は前日オンライン取材に応じ、パラグアイ戦に向けてコメントをしている。

以下、オンライン取材での一問一答

JFA 監督からひと言、お願いいたします。

ブルーノ ミナサン、コンニチワ。間違いなく私たちにとってビッグゲームとなる大事な試合を目前にして、非常に集中して、モチベーションが高い状況で現在を過ごしています。結果は、目標に到達できるかどうか。まず第一段階の目標は、自分たち次第でどうにかなるものです。そこに向けて良い準備を継続しているところです。相手はW杯に5回出場して、ランキングでもベスト10に入っている強豪です。18カ月ほど前に、最後に日本で国際親善試合をした相手であり、よく知る相手です。分析、スカウティング、研究をして、お互いによく知っている状況ですが、明日に関しては、私たちの集中力、モチベーションで、必ず勝ち切るゲームをして、グループリーグを突破したいと思います。

フリーランス権藤 今、監督から「必ず勝つ」という話がありました。スペイン戦後も、「もともとパワープレー関係なく、勝ちにいく試合だった。」といった話がありました。今回も順位ではパラグアイを上回っていますが、ほかのグループの結果もあると思いますが、そうしたことは関係なく、勝ちにいくプレーを見せていただけるでしょうか。

ブルーノ どのゲームも私たちは常に勝つマインドでやってきていますが、おっしゃる通り、大会においては、数の論理でルールが決まっています。グループのなかで2位以上であればグループリーグを突破する、ほかのグループとの兼ね合いのなかで、3位で突破する可能性もあります。私たちのメンタリティとしては、そういうことを排除して、目の前の相手を上回って勝つ。それに尽きると思います。

SAL 現時点では、他グループの結果を受けて、パラグアイに3点差以上で負けなければ3位で突破もできます。スコアが3位での勝ち上がりになるとか、ゲームの戦い方を変化することは、ブルーノ監督の頭のなかには一切ないのでしょうか。

ブルーノ 一つには、私たちのメンタリティとスタイル、そして大会ルールがあります。たとえば、今の話でいえば、クリティカルな時間帯、たとえば本当に終盤の残り数分の時間で引き分けていて、残り時間が1分だったとします。その時、この大会ルールであれば、引き分けであれば、次のフェーズに上がる目標は達成できます。そこで何がなんでも勝ち切るリスクを冒すよりは、目標を取りに行くという考え方は当然あります。当然ありますが、試合の流れがどうなっているかは、想定とか予想とか、希望することという枠と異なります。今の私たちのメンタリティ、スタイルで、最初から引き分けを狙って、コントロールしていくという試合は描いていません。必ず勝つというマインドを持っています。そのようにしか申し上げることはできません。

SAL 昨日の練習後、星翔太、逸見、吉川と話していましたが、どのような会話があったのでしょうか。

ブルーノ 明らかに、リーダー格の3人であり、今大会でもキャプテン陣としてリーダーシップを明確に役割として持ってもらっています。彼らの役割は、チームと私を中心としたテクニカルスタッフのパイプ役をして、意思伝達を補足補強しながら、意志共同をしていくことを仲介してくれるメンバーです。今回の大会だけではなく、国内キャンプでも、そういう位置づけで毎回指名をしていますが、このフェーズ、最終フェーズではこの3人が、リーダーシップを求めるキャプテン陣になっています。何を話したかというと、昨日だけではなく、たくさんのいろいろな対話をしています。こうしてほしいというメッセージだけではなく、今のチームの内側の選手サイドからの様子のとらえ方。長いキャンプですので、フォーカス、共通認識をあらためて「こう持ちたい」という認識で、フォーカスを全体に行きわたらせる。そういう役割をしてもらっています。昨日、特別に何か具体的な話をしたというよりも、これまでと同じ対話をしているという感じです。

フジテレビ 前回の北海道での対戦時と比較して、サラス兄弟が入っているなど、パラグアイにはメンバーの変更もあります。今回のW杯に出場しているパラグアイの特徴、ストロングポイントやウィークポイントはどうとらえていますか?

ブルーノ まずサラス兄弟については、明らかに代表だけでなく、長年欧州で活躍している兄弟で、一人はイタリアリーグのビッグクラブで活躍し、中心的な役割を果たしています。パラグアイの強みは、チラベルト監督のもとで今回が3度目のW杯出場となります。同じ体制で3度目を迎えるということで、その積み重ねで一つのスタイルとして、はっきりしたものとして築いています。なおかつ、そのメンタリティ、勝負強さ、競り合いにも強いです。また、サラス兄弟以外にも、個のタレントで、非常に高いスキルを持った選手が何人もいます。そうしたところが、特徴であり、強みだと思います。ウィークポイントは、我々の対抗の仕方と結びつきますが、これまでと同じところもありますがボールを支配して、高い早いリズムで、ゲームをコントロールしていく。そのことが私たちのゲームコントロールを有利にして、勝つ確率を高める。相手をきつくさせることだと思っています。相手はダイナミックに動くよりも、ゾーンディフェンスで、しっかり構えて、アクティブに動くよりは、落ち着いたところで勝負を仕掛けてくるスタイルです。その部分については、私たちの強度の高いリズムでボールを動かせていけば、相手の苦しみになっていく。そういう分析をしています。

FutsalX 40分間、スペイン戦の前半を出すことがテーマになったと思います。すごく疲労が出る戦い方だと感じますが、どうやって40分間やり切ろうと感じていますか?

ブルーノ まさにそのポイントは、私たちが目標として挑戦しないといけない、チャレンジしないといけないポイントです。ただ、ゲーム強度を維持することは集中力を維持することだと思います。ただ走ることに関しては十分できますが、戦術的な集中力の維持。あの強度の高い競い合いをしているなかで、いろいろプレーをするなかで認知をして決断を繰り返すのですが、それをあの強度のなかで繰り返すには集中力の維持がポイントになります。そこが具体的な挑戦のポイントになると思います。

 この間のスペイン戦でも、前半は言うまでもなく素晴らしかったのですが、後半も決して悪くはありませんでした。チャンスも決定機の回数も多く作れていました。その効率、効果で、スペインは我々を上回ってきました。その背景にあるのは、目標とチャレンジの土台になる部分です。この間のスペインは、ベンチ入りした14名、全員が毎週強度の高いゲームを日常に置いていて、ああいうゲーム展開になれきっていて競い合いをしています。我々のチームは必ずしも、そういう状況にいる選手ばかりではありません。この部分の違いが差を生んでいた。ここに関しては、この先も見かえた大きく俯瞰したところでの挑戦して、改善していくべき点かと思います。ただ、戦術的集中力が一つのカギになると思います。

FutsalX パラグアイに対して、どれだけできるかという点で、一度、北海道で対戦していることは、ブルーノ監督の選手を起用の判断にもメリットになる?

ブルーノ 明らかに前回やったゲームは、彼らのスタイルをよく知り、記憶をしているところでは、有効な戦術的なメモリーになっていると思います。実際のところ、ゲームはクローズドで行った試合が1試合、オープンでもう1試合やりました。それは国際親善試合であり、今回のオフィシャルな試合とは文脈、背景が違います。その時は、西谷選手、イゴール選手、清水選手が出ていませんが、そういう要素を加味しながら、どうやって対抗していくか。セットを組み立てるということになるかなと思います。

FutsalX ゴレイロの選考基準はどういう形でしょうか? 切り替えをより早く求められる相手には関口選手、ボールを保持される時間が長くなる時はイゴール選手という感覚があるのですが、正しいでしょうか?

ブルーノ いま、名前が出た2人以外にも、3人のGKで臨んでいます。矢澤大夢も含めて、このところベンチに入っていないことはありますが、3人とも高いレベルであり、誰が出てもまったく不安はありません。それぞれの特徴を持ちながら優秀な選手が構えていて、今は安心している部分があります。最終的にピッチに立つのは、誰がどういうスタイルに対して、どのように合っているかもそうですし、本人たちの調子もあります。多くの要素を持って、最終的に選んでいるので、はっきりした基準はありません。誰が出ても、全く心配がないということで感じています。

SAL スペイン戦について、日本では「悔しい」という反応もありましたが、半分以上が「素晴らしい試合をした」「誇らしい」「とても良い試合をした」という反応が大多数でした。スペインには知り合いも多いと思いますが、どのような反応でしたか?

ブルーノ 多くのメッセージをもらいましたが、実はスペインにも、フットサル日本代表をずっと追いかけてくれていて、応援してくれる人たちも多くいます。スペインの日本のサポーターは多いんです。ゲームは勝ったり、引き分けたり、負けたりするものではありますが、スペインからのメッセージとしては、すごく楽しいゲームであり、楽しめているというところ。そして、この前の試合については、「良いゲームだった」「素晴らしい」という一方で、「あそこまでのゲームで最終的に負けるなんて」という怒りに似た感情のメッセージも来ていました。内容的にも、せめて引き分けが妥当というものでした。期待されていただけにそういう反応でした。今、皆さんのなかで「誇らしい」という声があるなかで、スペインでの反応と合わせて心強い、ありがたい、うれしいメッセージです。

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