【日本代表】W杯初戦を4日後に控え、FP加藤未渚実「楽しんで、悔いのないようにプレーしたい」

【日本代表】W杯初戦を4日後に控え、FP加藤未渚実「楽しんで、悔いのないようにプレーしたい」

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 フットサル日本代表は、9月12日に開幕するフットサルW杯を前に欧州へ渡り、国際親善試合を6試合消化した。そのなかで試合勘を取り戻すとともに、何ができるか、何ができないかを整理することができているようだ。

 チームに2人しかいない左利きのうちの一人であるFP加藤未渚実は、「自分が代表でプレーしてきた期間を振り返って、『ここのためにやってきたんだ』と実感しつつ、ピッチではここまで来たら楽しんで、悔いのないようにプレーしたい」と、初出場となるW杯に向けて、気持ちを高めている。

 その一方で、W杯で世界に名を知らしめるために何が必要かも、冷静に分析する。「気を付けないといけないプレーが試合のなかで出てきている」と、ポルトガル、アルゼンチン、スペインといった強豪国とも戦った経験を踏まえ、「『こういうプレーは狙われやすい』とか、ディフェンス面で改善しないといけない部分も発見できています。そこは意識しつつ、攻撃ではサイドで1対1をする時間も周りがサポートして作ってくれるので、あとは自分がどうプレーするか、アピールするかを意識してやりたいと思います」と、守備と攻撃の両面で課題に取り組んでいると話した。

 2012年のFIFAフットサルW杯タイ大会では、日本は驚異的なパワープレーの成功率を見せて、ポルトガル代表と引き分けた。左利きであり、パワープレーの一角に入る加藤は、そこでの自身の役割についても語っている。

以下、オンライン取材での加藤未渚実の一問一答

SAL リトアニアでの生活はいかがですか?

加藤 スペインからリトアニアに来たのですが、スペインが乾燥して暖かかった分、リトアニアに入って涼しくて、天気も良いですし、食事もおいしいので、良い環境のなかでプレーできているかなと思います。

SAL 初戦が4日後に迫っていますが、気持ちの部分は?

加藤 いよいよっていうのが一番ですが、残り練習試合、親善試合もありません。次の試合が本番です。自分が代表でプレーしてきた期間を振り返って、「ここのためにやってきたんだ」と実感しつつ、ピッチではここまで来たら楽しんで、悔いのないようにプレーしたいと思います。

SAL 「楽しんで、悔いのないように」ということですが、加藤選手は国際的にまだまだ知られていないと思います。対戦相手にインパクトを与えたり、大会を通して加藤未渚実を知らしめる意気込みもありますか?

加藤 はい。本当に言っていただいた表現が正しいかなと思います。もちろん日本代表のプレーモデルでディフェンスはかなり重要なので、そこはしっかり体現しつつ、持ち味のドリブル、シュートで終わる。そして、ゴールにつながるプレーはしたい。そういう部分でアピールできれば、個人的にはうれしいです。

SAL ここまで6試合を戦い、出ていない試合もありましたが、チーム全体、個人でどういう風に感じていますか?

加藤 全体的にブルーノ監督が示している相手のコートで強いプレスをかけて、高い位置でボールを奪うプレーモデルは、どのチームに対しても通用する実感はあります。それぞれプレーのタイプの違う国々と親善試合ができて、あらためて国によって特徴が違うなと感じました。そのなかで気を付けないといけないプレーが試合のなかで出てきている。そこは反省しながら、「こういうプレーは狙われやすい」とか、ディフェンス面で改善しないといけない部分も発見しているので、そこを意識しつつ、攻撃ではサイドで1対1をする時間も周りがサポートして作ってくれるので、あとは自分がどうプレーするか、アピールするかを意識してやりたいと思います。

SAL 3番目のセットで、他セットより出場時間は短いですが、思っていることは?

加藤 出場時間に関しては、感じる部分はありますが、与えられた時間で100%のパフォーマンスを出すことが目的です。もうこの時期になると、ピッチに立った時、スイッチを入れて、ピッチで表現できるかが一番重要になってきます。そういう部分で与えられた仕事をこなせるように頑張りたいと思います。

SAL 左利きで与えられている役割は?

加藤 プレス回避でいうと、右サイド、自陣の右サイドでボールを持った時に、いかにピヴォに当てるか。間にボールを刺せるかを優先順位に挙げています。そこで自分がせっかくボールを持てたのであれば、対角の裏へのボールだったりを出して、ボールを押し上げることが一つの目標です。あとは、ラインを押し上げた時に、右サイドでしっかり相手の脅威になれるようにしたい。僕らのセットでは、逆サイドにも(八木)聖人であったり、(皆本)晃くんであったり、ドリブルで仕掛けられる選手が入ることもあります。僕たちのセットの強みをプレス回避した後は、出せたらいいなと思っています。

SAL もう一つ、パワープレーでも重要になると思うのですが?

加藤 はい。

SAL 加藤選手も入っていますよね?

加藤 そうですね。同点の場面ですることもありますし、負けている場面でも、自分がここに立たせてもらっている意義(を考えています)。もちろん、リスクを冒しすぎることは、時間帯によってはよくありません。その時間帯に合ったプレーを選択しながら、右奥の左利きは、なかなか特徴的なポジションであると思うので、ありがたみを感じつつ、その場面で勝利に貢献できるようなプレーを、パワープレーではしたいと思っています。

フリーランス河治 高校までサッカーをやっていたそうですが、ドリブルの時に心がけていることは?

加藤 仕掛ける時は、押し込んだ状態、ミドルゾーンだったりハーフコート付近だと思うのですが、自分がボールを持っている時に、自分のマークの後ろのスペースに、どれくらいカバーリングが近いのか。スペースがあれば、カバーリングがないということで、縦に行ってもシュートを打つ時間、そこから中に折り返す時間が、わかったうえで仕掛けられます。ピッチに入った時に、シュートで終わろうということは、共通の意識としてあります。もちろんピヴォの選手が近ければ、逆サイドのアラに振る。そうすれば距離ができると思うので、逆サイドのアラに仕掛けてもらうことも考えつつ、自分がボールを持った時に、僕のマークだけではなく、他のDFの位置がどこにいるかを考えつつ、ドリブルしたいと思っています。仕掛けるとなると、シュートで終わりきることを意識したいと思っています。

フリーランス河治 左利きであることが注目されるが、そのなかで右足はどう生かしたいと思っている?

加藤 基本、左利きなので、左でシュートを打ちたいのですが、そうなった時に(右サイドで)縦に行くと、どうしても左より右足のほうが打ちやすくなります。そこでDFとしては、一歩か、二歩か、シュートを右足で打つ時に守らなければいけない幅は広がると思います。そうなると左で打つより、切り返した後は、右で打った方がシュートであったり、セグンド(へのシュートパス)は打ちやすくなります。その右足の精度にはこだわっています。そこを、たとえば内側に外してしまったり、全然関係ないところにパスしてしまうことは避けたいので、そこのクオリティにはこだわりつつ、相手の脅威になりたいです。

フリーランス河治 逆に流れのなかでは、左足でシュートを打った方が良いシーン、中寄のポジションで生かしたいことはありますか?

加藤 そうですね。縦ばかりというわけではなくて。第2PKスポットより、10メートルより後ろの部分でも相手との距離があればカットインしてシュートしたいのはあります。

 

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