【日本代表】欧州遠征を終えてFP星龍太「『良い試合をしたな』ではなく、勝つためにより良い準備を」

【日本代表】欧州遠征を終えてFP星龍太「『良い試合をしたな』ではなく、勝つためにより良い準備を」

 フットサル日本代表は8月31日にスペイン代表との親善試合を行い、0-2で敗れた。この試合をもって、スペインとポルトガルで予定されていた親善試合の5試合が終了。1勝1分け3敗という結果に終わったが、3敗はポルトガル、アルゼンチン、スペインという強豪国に喫したものだったこともあり、W杯本大会に向けて、良い手応えが掴めているようだ。

 2年前のスペイン遠征で、日本はスペインのFPソラーノ一人に4失点を喫し、1-9の衝撃的な敗戦を喫した。この試合の遠征メンバーに入っていなかった星龍太だが、マッチアップした名古屋オーシャンズのチームメートであるFP安藤良平が次々とかわされる様子を見ながら、その脅威を感じ取っていた。同時にW杯を目指すなかで、この基準を意識していった。

 通常であれば、W杯の本大会の前に、1次ラウンドで対戦することはデメリットが大きい。今回もメリットが大きいのは、スペインのはずだ。それでも、星龍太がソラーノと対峙でき、彼に得点を許さなかったことは、本大会に向けての希望といえるだろう。

 星龍太も手ごたえを感じつつ、警戒心を強めている。近づくW杯へ向けて、「もっとコミュニケーションをとって、もっともっと修正をかけていかないと。やっぱり本戦では昨日対戦したスペインともう一度戦いますが、ギアを上げてくると思っています。そこに向けて、『昨日、良い試合をしたな』ではなく、勝つためにより良い準備をして行けたらなと思うので。みんなそこは気を引き締めながら、準備していくのではないかと思っています」と、思いを語った。

以下、オンライン取材でのFP星龍太の一問一答

Fリーグ あらためてW杯メンバーに選ばれた感想とファン・サポーターへのメッセージを。

星龍太 まず、この16人に選ばれたのはうれしいですし、積み重ねてきたことが間違いなかったんだなというのが自分のなかで思えたので、それは良かったです。また、兄貴も言っていますが、(兄の)翔太と一緒にメンバーに選ばれました。まだ(W杯が)始まってないので、ここからケガがあったり、コロナに感染してしまう可能性がないわけではないのですが、一緒にW杯に出場して活躍することが叶いそうなので,それはうれしいです。ファンの方々に向けては、日本の強いフットサルを見せるためにも、貢献できるように頑張りますので、応援していただけたらと思います。

SAL ここまで親善試合を戦い、昨日はソラーノ選手を抑えていたと思いますが、個人、チームとしての手応えはいかがでしょうか?

星龍太 個人としては、徐々にコンディションが良くなっています。僕はケガをしているので、トレーナーともいろいろ相談しながらやっていますが、テーピングだったりもすごく良くなってきているので、そういうのもプレーに出てきているかなと思います。もっと攻撃面で貢献できるようにしたいと思っています。チームとしては、積み重ねてきたディフェンスが一戦一戦よくなっています。あとは最後の局面で取りきる、フィニッシュまで行く、そういう局面の話になります。徐々にステップは踏めていますが、あと一試合、親善試合があるので、取り組んで、本戦に向けて、もう一段うえの階段を昇れたらなと思います。

SAL セットが室田選手、西谷選手と、昨日は星翔太選手ではなく、森村選手が入っていましたが、セット間の連携面はどう感じていますか?

星龍太 選手の特徴は、この合宿を通じてわかっています。もちろんリーグでも対戦している仲間たちなので、特徴が分かったうえでプレーができています。選手が変わってもそれに対応できているかなと思います。昨日は(森村)孝志がピヴォでしたが、(パスの出し手が)右足と(受け手が)左足の相性はいいですし、スムーズにピヴォを使った攻撃ができたのかなと思います。

SAL (星)翔太選手とは、兄弟でもありますし、やりやすいですか?

星龍太 そうですね。チーム(名古屋オーシャンズ)でもやっていますし、常にコミュニケーションをとっているので、悪くはないんですけど、一緒にやっていた時は僕があまり調子よくなくて、迷惑をかけていました。もう少し修正できれば、もう一つ上のコンビネーションができると思います。

SAL ここまで5試合やって、ジャッジの基準は抑えられましたか?

星龍太 基本、スペインで試合をしているので、スペインの基準にはなっていると思います。W杯の本戦では、レフェリーの基準も変わってくると思うので、そこは一戦目の立ち上がりのところで感触を確かめて、そこに適応できればなと思います。

FutsalX 以前の合宿の時に、ソラーノ選手のことを意識していたと話していたと思います。実際にマッチアップして感じたことはありますか?

星龍太 単純にフィジカルの部分がすごく強かったですし、やりにくさも日本と違って、間合いだったり、ターンのタイミングがすごく日本の選手と違ったので、やりにくさがありました。僕が、ソラーノにマンツーでつくオーダーが出ていたので、その期待に応えること。前線の3人がしっかりプレスをかけてくれたおかげで、コースを限定で来たり、プレーを限定できたので、チーム全体として、そこの対策はとれたのかなと思います。もうちょっとやらないといけない部分、セットプレーでやられた部分、ファウルしてしまった部分もありますが、初めて戦った印象としては悪くなかったと思います。

FutsalX 最初のプレーで一回、左に反転されてシュートを打たれた場面があったと思いますが、あそこはボールの置き所が深く届かなかったのでしょうか?

星龍太 あの場面は、僕が触っていました。

FutsalX そうなんですね。

星龍太 はい。マイボールでプレー再開になりましたが、一応、触れていました。その時、真ん中にいたのが(室田)祐希だったので、ちょっと中に運んで来たらカバーしてねというコミュニケーションもとりました。チームとしても、中に運ばれたらちょっとサポートするルールで対応しようと思っています。

FutsalX 星龍太選手は、そういう難敵と対峙するときにワクワクするタイプでしょうか。それとも、なるべく簡単な相手とやって上のほうに行きたいか、どちらのタイプでしょうか。

星龍太 いや、そうですね。ワクワクはしますけど、なるべく平常心というか、感情の起伏はなるべく出さないように心がけています。

FutsalX スペインに入り、親善試合も多くこなして、本大会が近づいている感触があると思います。あらためて、W杯にかける思いは強くなっていますか?

星龍太 一試合、一試合、積み重ねるごとにW杯本戦まで近くなってくるので、より緊張感は増しています。気を引き締めていかないといけないという気持ちになっています。リトアニアに入ってからは、より気が引き締まると思いますし、もっとコミュニケーションをとって、もっともっと修正をかけていかないと、やっぱり本戦では昨日対戦したスペインともう一度戦いますが、ギアを上げてくると思っています。そこに向けて、「昨日、良い試合をしたな」ではなく、勝つためにより良い準備をして行けたらなと思うので、みんなそこは気を引き締めながら、準備していくのではないかと思っています。

FutsalX 勝つためにという点では、点を取らないといけないことが明確だと思います。守備を全員でやるのは重要だと思うのですが、フィクソがしっかり押さえて、前の選手に攻めに比重をかけさせることも重要になると思うのですが、後ろから、攻撃面で貢献したいことはありますか。

星龍太 ディフェンスは、全体で踏ん張れていたと思いますが、それがカウンターにつながるかというとつながっていません。もう少し精度を高めて、取りきるところまでやる。そこからカウンターでシュートまでいくことが、ディフェンス面での向上を目指さないといけません。攻撃面では、ボールを回している時にピヴォを使うというか、前に、ゴールに向かってプレーすることをもう少しやらないといけない。直線的にゴールに向かうというか。それが、フィクソからピヴォに直接出すだけではなく、アラとの連携、出した後に絡んでいかないと単発で終わってしまう。もう少しボールを持っている選手にかかわりを強く持つことが、フィクソは特にピヴォやアラが攻めた時にサポートすることが必要だと思うので、そこをもう少しポジショニングでやってあげれば、ボールを保持する時間が長くなると思うので、そこはスペイン戦をやったうえで、やらないといけないと感じています。

FutsalX 昨日は西谷選手が何本か後ろから良いボールも入れていました。星龍太選手からもぜひ攻撃へのさらなる貢献をよろしくお願いします。

星龍太 そうですね。はい、頑張ります。

フジテレビ 先ほど、初戦でレフェリーのW杯使用の基準をつかむ必要があると話していました。初戦は難しいと思いますが、レフェリーの基準以外にも大事にしないといけないポイントでイメージしていることがあれば教えてください。

星龍太 大会の初戦は、どの大会でもそうだと思いますが、本当に大事です。勝ち点3を取るだけで後の2試合が楽になると思いますが、『勝たないといけない』というマインドにとらわれてしまうと、ミスを怖がったり、ディフェンスで強くいけなかったり、ファウルがかさんでしまったりして、頭を冷静にできない試合になってしまうことが多くあります。そういう時こそ平常心をもちながら、ミスは仕方がないので、そこを怖がらずに、自分たちが 今までやってきたフットサルをやることが、一番大事になってくる試合です。常に平常心を保ちながらプレーすることは、心掛けないといけないと思っています。

フジテレビ アンゴラというような、あまりやったことがない相手でも、自分たちのやりかたを通していけば、良い結果が引き寄せられる?

星龍太 そうですね。はい。よく言うと思いますが、体は熱くなっても、頭はやっぱり冷静でいないといけません。どんな相手との試合でも、自分たちの良さを出すためには、分析も大事ですが、プレーしながら相手の特徴をつかまないといけません。そこで考えるのをやめるとうまくいかない。そこは最初の1セット目、2セット目という形で、感覚をつかみながら、そこで自分たちの良さ、やってきたことを出すことが大事かなと思います。

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