【日本代表】W杯での結果を意識するFP皆本晃「取り戻すだけではなく、上積みするまでが責任」

【日本代表】W杯での結果を意識するFP皆本晃「取り戻すだけではなく、上積みするまでが責任」

 フットサル日本代表は、8月2日から、9月12日に開幕するFIFAフットサルW杯リトアニア2021前の最後の国内合宿を行っている。4日には3選手がオンラインでのインタビュー取材に応じた。

 フットサル日本代表として13年にわたってプレーしてきたFP皆本晃にとっても、今回は初めてのフットサルW杯の舞台になる。5年前はミゲル・ジャパンの中心メンバーだったにもかかわらず、足を負傷してW杯予選を戦うこともできなかった皆本は、日本の敗退の責任を強く感じている。

 一つひとつのトレーニングを、しっかりとした目的をもって取り組んでいるベテランは、フットサルW杯で結果を残す必要性を強く語った。

以下、オンライン取材でのFP皆本晃の一問一答

Fリーグ JFAのトレーニング場にスペインから器具が入ったと聞きましたが、フィジカル面で変わったことはありますか。また、皆本選手はスペインでもプレーしていましたが、フィジカルはどれくらい重要でしょうか。

皆本 あの器具に関しては、僕自身初めて使った器具です。すべてのトレーニングがそうだとは思うのですが、効果というのは1回、2回やったところで、すぐに出るとは思っていません。ただ、4月の合宿から継続してやっているので、地道に少しずつ効果が出てくるのではないかと思っています。やっている感触は良いです。

 フィジカル面は、国際試合とか海外での試合というと、フィジカルコンタクトは本当に逃げられない試合になってくると思う。そこで勝負が決してしまうことも、たくさん見てきました。そこは準備をしてきています。昨日、今日始まったわけではないですし、これはずっと課題ですし、そこで勝負ができるように準備をしてきています。チーム全体でも準備できるのは素晴らしいことだと思います。

Fリーグ 拝見したトレーニングでは、西谷選手と組んでシュート練習をしていました。それはパワープレーのGKに入ることがあるからなのか、ご自身として課題なのか、どういう目的でやっていたのか教えてください?

皆本 某記者には「遊び」って書かれていましたが、あれは遊びではなく、本気で練習をしているところでした。シチュエーションだけ切り取ると、チームとして第2PKがすごく大事なので、半面で第2PKの練習をしていました。残りの半面で、第2PKを蹴らない人は個人練習をしていいということだったので、個人練習をしていたんです。

 あの時やっていたボレーシュートですが、国際試合ではチャンスはなかなか多くありません。4対4で相手を崩してゴールをとるというのは、大会を通しても何点取れるかは、本当に分かりません。セットプレーがゲームを分けると思っていますし、そのなかで自分のところにボレーシュートのボールが来ますし、打つ機会も多いので、そこで点が取れるか取れないかによって、順位であったり、どこまでチームが上にいけるかは決まってくると思います。そこに関しては、フィジカルトレーニング同様、今始めたものではなく、ずっと継続してやってきていることなので、本番でしっかり結果として表したいなと思います。

JSPORTS 初のW杯が近づいていて、心境は?

皆本 ついに来た、やっと来たという感想ですかね。まだ1カ月以上ありますし、とはいえ、もう1カ月しかありません。なかなか先のことまであまり見えていないのが正直なところですが、毎日毎日、トレーニングを重ねていくことで、本番にというところもあります。かなり長い間、W杯に向けてやってきたこともありますが、最後まで1日1日を大事にしてやっていきたいと思っています。開幕までに親善試合もたくさん組んでもらっています。このコロナ禍で、国際試合が1年半以上やれていないところなので、代表として試合をする感覚が薄くなっています。チームとしての成熟度は上がっていますが、試合をするというところに関しては、かなり離れています。そこをしっかり取り戻していく。もちろんW杯への思いはありますが、それまでの段階でしっかり良い準備をしたい気持ちが強いです。

JSPORTS ブルーノ監督が就任してから、常連として代表のメンバー入りしているが、この5年間の積み重ねについて、特別な思いはありますか?

皆本 ブルーノ監督になってから5年間ずっとやってきたことは大きく変わらずに、継続して同じようなことに取り組んできました。特にディフェンスの部分やセットプレーは、本当に初日からずっとこだわっていました。特に強度、ハードワークするということに関しては、ずっとこだわってやってきたことです。5年間、積み重ねはてきた分、しっかりW杯本番で見せたいなと思いますし、それを見せるだけではなく、取り組みが間違いではなかったことを証明する場にしたいなと思います。

JSPORTS 皆本選手のインタビューや取材のなかで、前回W杯に出られなかったことで、新たな歴史を作るという思いが伝わってきます。今回のW杯が日本のフットサルやFリーグに及ぼす影響があると思うが、W杯への意気込みを聞かせてください?

皆本 歴史を作る部分もありますが、我々の感覚としては歴史を壊してしまった感覚が強い。取り戻さないといけない部分の方がかなりあります。取り戻すこともそうですし、取り戻すだけではなく、上積みすることはずっと言ってきています。そこまでが自分たちの責任だと思っているので、希望、願望ではなく、責任ということを思っています。

 やっぱり2016年に負けたことで、フットサル界が少し停滞した部分が間違いなくある。と思うので、ここでしっかり取り返さないといけないと思いながら、5年間やってきました。なんとかひっくり返す機会にしないといけないと、僕だけじゃなく、みんなが思っていると思うので、しっかり結果で証明したいなと思います。

20210805010839.png

SAL 2日のオフを挟んで、ここからはW杯までノンストップで行くと思うが、長期の代表活動をどういった意識付けでチームにアプローチしたい?

皆本 今までやってきたことの積み重ねだと思います。それを実戦の場で、特にW杯本番まで7試合あるので、自分たちがやってきたことの何ができて、何ができないかを最後にブラッシュアップする機会だと思います。何かを大きく変えることはない。やってきたことをしっかり取り組みたい。最後は、結果がすべてだと思うので、代表チームは特に結果以外が問われないところだと思うので、しっかり結果を出すために必要なことを最後の最後まで追求したいなと思います。

 合宿期間は長くなりますが、感覚としては、親善試合を含めて、試合が始まると一瞬で終わってしまいます。気づいたら終わっていることが多いので、先を見たら長いのですが、そう言っている間に終わるという感覚なので、しっかり1日1日を大事にしたいと思います。

SAL 親善試合がなかなかありませんが、そのあと国内のクラブチームとは試合をしています。代表チームの上積みは今、どこまでできていて、この先の親善試合で試したいことは?

皆本 国内の練習試合と海外での親善試合は全く違うもので、自分たちには図り切れない部分があります。ただ国内での練習試合は、国際試合では味わったことないプレッシャーも逆に感じます。僕も代表で13年やっていますが、こんなにプレッシャーだったり、いろいろなものを感じたことはありませんでした。そんな感覚で試合を重ねた経験は、最後に自分たちの力になるのかなと思っています。

 ただ、親善試合はまた違ったものがある。完成度と言われても、自信はありますけれど、実際にやってみると違うこともたくさんあると思う。そこを修正する時間だと思うし、それだけの数をこなせるので、そこに対してはしっかりアプローチをしたいと思います。

スポンサーブランド
サッカー・フットサルブランド アグリナ


Homepage Powered by スタジオコンチーゴ株式会社