【日本代表】名古屋の生え抜きFP八木聖人が抱くW杯への思い「多少経験も積んでいて、体も動く。絶対に出たい」

【日本代表】名古屋の生え抜きFP八木聖人が抱くW杯への思い「多少経験も積んでいて、体も動く。絶対に出たい」

 日本フットサル界をけん引する“絶対王者”名古屋オーシャンズでは、トップレベルの選手しかピッチに立つことはできない。

 他クラブで活躍する日本代表選手を引き抜くことが可能なビッグクラブで、アカデミーから昇格した選手が活躍することは至難の業だ。FP八木聖人は、同年代のFP平田ネトアントニオマサノリ、FP齋藤功一、FP橋本優也とともにトップチームで過ごした。だが、八木が27歳となった今、齋藤と橋本は現役を退き、第2の人生を歩み始めている。

「僕はあまり2人が引退したことに納得していない派の人間」という八木は、「僕とかマサがW杯に行けたら、『頑張って引退せずにやっていたら、おまえたちもいたかもしれないよ』っていうのを見せたい」と、意気込む。

 いまや名古屋でも攻撃のキーマンとなり、チャンスメーカーとして多くのアシストを記録している八木は、今回のW杯に出場することの重要性を強く認識している。

 名古屋の中心選手であり続ければ、3年後、彼が30歳になった時のフットサルW杯にも出場する可能性は高まる。

「今回、もしW杯に出られたら、その時のW杯も今とは違う感情というか、もし今回、選ばれなかったら1回目になりますが、選ばれたら2回目になる。今回、選ばれるか選ばれないかは、次のW杯に出る際の僕の経験値としても全然、変わってくる」

 名古屋の中心選手になる。日本代表の中心選手になる。おそらく同年代の元チームメートも、プロフットサル選手になる時に描いた夢や目標を追い続けている八木は、現在の日本代表でもFP星翔太とFP逸見勝利ラファエルの2人しか立ったことのない、世界最高峰の舞台に、まもなく立とうとしている。

以下、オンラインインタビューでの八木聖人の一問一答

SAL ここまでのキャンプを終えての感想を聞かせてください。

八木 今シーズンはチーム、名古屋でもある程度、出場時間が確保できていて、体のコンディションも良くて、その感じで合宿には入れていると思います。

SAL いま、八木選手にとっても初めてのW杯が近づいていますが、最終メンバーに入れていて、どんな心境でしょうか?

八木 常に代表というのは、普段の生活から意識していますが、僕自身は目の前の与えてもらった環境に全力を尽くす。あまり先を見ずに、目の前のことに全力を尽くすことを常に意識しながら、名古屋でも合宿で呼ばれた時もやっています。

SAL まさに名古屋はそういうチームだと思うのですが、周りに代表選手が多くいることで、自分も代表を目指すということが明確にあったのかと思うのですが、普段の活動で意識していたことはありますか?

八木 名古屋に代表選手が多いというのはそうですが、名古屋で試合に出ていれば、代表に近づくことは常に思っています。チームにいる時は、ここで試合に出続ける。出場時間を確保することを意識して、それが代表につながると常に思っています。

SAL W杯に向かって、どういうところで代表に貢献していきたい?

八木 攻撃の部分ではアシストやゴールで、代表で特に意識しているのは、ディフェンスのスイッチを入れるところです。前からプレスに行くポジションに僕が入ることが多いので、そこに僕からしっかりプレスに行けるようにということを意識しています。

FutsalX  今の話についてですが、ピヴォを追い越してプレスをかけに行くような守備をするイメージですか?

八木 ピヴォを追い越してというより、前から守備に行く時は、特に速い選手が前に行くことが多いので。特にポジションがどうこうというよりは、ピヴォプラス速い選手が前から行くという感じでそこのポジションに入ることが多いかなと思います。

Fリーグ 3月から4月にかけての合宿時に、名古屋サテライト時代から一緒で先に引退した齋藤功一氏、橋本優也氏について「彼らがすごかったと言えるのは、僕とマサだけ」というコメントをしていましたが、今、最終メンバーに残ってW杯に出たとしたら、彼らにどんな姿を見せたいですか?

八木 僕とかマサがW杯に行けたら、「頑張って引退せずにやっていたら、おまえたちもいたかもしれないよ」っていうのを見せたいなっていう。僕はあまり2人が引退したことに納得していない派の人間なので、引退しなかったら、もしかしたらいたかもしれないよというのは見せたいですね。最後のメンバーに入りたい気持ちは、そういう気持ちも背負ってやっているつもりではあります。

FutsalX  若い、若いと思っていましたが、もう27歳。ご自身のキャリアを考えても、この後1回、2回W杯出場が狙えると思いますが、この年齢でW杯を初めて経験することはどう考えていますか?

八木 最初は愛知県がW杯を招致していたので、そこにすごく出たい気持ちがありました。そこに出るために頑張っていました。開催地はリトアニアになりましたが、その気持ちは変わりません。普通に開催されると26歳でしたし、27歳で出られるのは、多少、経験も積んで、体も動く状態で出られると思うので、そこは本当に出たいなという気持ちでやっていました。次の3年後も30歳です。今回、もしW杯に出られたら、その時のW杯も今とは違う感情というか、もし今回、選ばれなかったら1回目になりますが、選ばれたら2回目になる。今回、選ばれるか選ばれないかは、次のW杯に出る際の僕の経験値としても全然、変わってくるので、残れるように頑張りたいです。

FutsalX 非常に調子の良い時に、長期間のケガをしました。しかし、そこから復帰しても落ちた感じがありません。ケガ後から今に関して、どう総括していますか?

八木 けがをする前は、自分のパフォーマンスに波がありました。良い時はすごく良いけれど、悪いときはダメということが多くありました。ケガをしてから、リハビリ期間も長く、いろいろ考えることもありました。最初に手術をしてから本当にやれることがなくて、電気をかけたり、足の曲げ伸ばしをするだけでした。最初はそういうふうだったので、そこで目の前のできることを全力でやるっていう気持ちが、すごく芽生えました。そのマインドでずっとやってきて、ある程度、調子の波が減ってきて、ある程度のパフォーマンスを出せるようになったと思います。メンタル的な部分ではケガをして、すごく成長した部分があると思います。

FutsalX 八木選手はケガをしたのに続けているのに、ケガのなかった2人が辞めたことも、なんでだよって思いに拍車をかけますね(笑)。

八木 (笑いながらうなずく)

中日新聞 ケガをしてからもラボに通ってケアを続けていると思いますが、そのあたりがパフォーマンスの向上につながっていたり、逆に技術的、体力的な向上につながったことはありますか?

八木 最初はJISSでリハビリをしていたのですが、名古屋がAFCクラブフットサル選手権に出たあたりで戻ってきて、そこからは今、斎藤功一がいるラボで見てもらっています。功一に見てもらっているわけではありませんけどね(笑)。もう一人、加藤さんというトレーナーさんがいて、すごく体の使い方を見てもらっています。筋力トレーニングをするより、体の使い方、走り方を見てもらって、ケガしたことでバランスが崩れたこともあるので。左足は完全に曲げ伸ばしできるのですが、右足は伸び切らないんです。曲げるのはいいんですが、伸ばしきるのが、まだ固いところがあるので、そういうところを見てもらったり、どちらかというとケガをしないように、体の使い方を重点的に見てもらっています。

中日新聞 強化試合が強豪国とできますが、何をテーマにしたいですか?

八木 強度が全然違うんです。前回、スペイン遠征でスペインと対戦した時も強度に戸惑って、プレースピードについていくことに精一杯でした。まずはその相手に慣れること。あとは最後の16人に選ばれたらですが、そこからも試合に出るためのアピールは続くと思うので、そこは個人としても自分の特徴を出して結果にこだわってやっていきたいと思います。

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