【日本代表】19歳までフットサル未経験者だったGK矢澤大夢「日本代表が結果を残す力になりたい」

【日本代表】19歳までフットサル未経験者だったGK矢澤大夢「日本代表が結果を残す力になりたい」

 フットサル日本代表は22日から、高円宮記念JFA夢フィールドでトレーニングキャンプをスタートさせた。24日には、3人の選手がオンライン取材に応じて、キャンプの様子やW杯に向けた思いなどを語っている。

 15歳の時にサッカーをやめて、19歳で突然、思い立ち、名古屋オーシャンズサテライトのセレクションを受けてフットサルのGKとしてのキャリアをスタートさせた矢澤大夢。その名のとおり、まさに『大きな夢』を叶えようとしている。

 すでに海外メディアでも報じられているように、W杯の登録メンバーは16名となり、GKは3選手が登録されることから、負傷や練習試合での大失態がなければ、現在の3選手がそのままリトアニアの地を踏むはずだ。

 最も経験が求められるポジションと言えるGKだが、今回、招集されている3選手はいずれもW杯の出場歴がない。トルクメニスタンで開催されたアジアインドアゲームズに出場した矢澤は、世界の超強豪国と対戦した経験も不足している。

 現在、本大会までに6つの親善試合を行うことが予定されており、その試合でどんなプレーが見せ、どんな経験を積めるかは、矢澤にとっても重要になってくる。「この代表がちょっとでもW杯で良い結果を出せるような、その力になれることに全力を捧げていきたいなという心境です」という矢澤にとって、ここからの準備期間は、本大会に向けてとりわけ重要な経験を積む場にもなりそうだ。

以下、オンラインインタビューでの矢澤大夢のコメント

SAL  W杯モードに入っていると思いますが、Fリーグを見ていてもGKは選手層が厚いですが、ここまでメンバーに生き残っていること、メンバーに選ばれたことはどう捉えていますか?

矢澤 今回選ばれなかった多くのFリーグで出場しているゴレイロの選手と比べて、僕はそんなに差はなかったのだと思います。4年くらい前に若い世代の代表でインドアゲームズに出た経験もあるので、そういうのも含めて選んでいただいたと思います。全然、自分がほかの選手より優れているとは思っていません。自分としては、本当に、この代表がちょっとでもW杯で良い結果を出せるような、その力になれることに全力を捧げていきたいなという心境です。

SAL 今、同じく選出されているイゴール選手、関口選手とも実力で競っていると思うのですが、3人のなかで自分のストロングポイントはどこにあると感じていますか?

矢澤 あの2人のプレーを見ると、ディストリビューションといって攻撃参加というところが、すごく2人とも上手です。そこは僕が劣っているなという感じはします。逆に自分の強みである1対1、シュートストップのところは……そんなにずば抜けて2人より良いとは思っていませんが、自分のストロングポイントだとは思っています。

SAL 合宿中にGKとして、内山GKコーチとはどんなことに取り組んでいますか。

矢澤 シュートストップに関しては、GK陣、みんな止めることができているので、あまり言うことはない感じですが、攻撃参加の時。パス回しに参加したり、カウンターで良い場所にスローを投げるところのチョイスであったり、そういうところを代表はチャレンジしています。そこに結構、重きを置いているので、そこが大切ですが、すごく難しいですね。

SAL このままW杯メンバーに選ばれると、矢澤選手のキャリアに大きなものになると思いますが、フットサルを始めた年齢が遅かったが、W杯に行くチャンスがあることは?

矢澤 まさかフットサルを始めた時には、自分がW杯に行くとは思っていませんでした。こうやってチャンスがもらえるポジションに来たことは、とてもうれしいです。けれども、うれしいというより、今は日本代表が良い結果を残すために、その力になれるように、ということが、自分の中では強いです。

中日新聞 フットサルを始めたのが遅いということでしたが、高校サッカーを終えて始めたのですか?

矢澤 いいえ、僕はサッカーを中学でやめて、19歳の時にGKもやったことなかったのですが、フットサルのGKに挑戦しようと決めて、オーシャンのサテライトのトライアウトを受けて、入りました。

中日新聞 身長を生かそうということだったのですか?

矢澤 身長もそうですし、動体視力も良かったので、GKを目指そうと思って始めました。

中日新聞 名古屋オーシャンズでは層も厚くて、なかなかトップチームで出るチャンスはありませんでした。そのあと、移籍を3回経験して、おそらくオファーを受けて移籍していると思いますが、移籍を重ねて違うチームで経験したことは役立っていますか?

矢澤 チーム状況であったり、チームが常にFリーグで何位にいるのか。たとえば僕が最初に移籍した仙台は、ずっと下位に位置するチームでした。そういう時の自分の役割、どういうチームへの関わり方をしないといけないか。フウガに行った時も同じです。そういう移籍を重ねることによって、自分を客観視して、自分がどういう立場にいて、何をしないといけないか、そういう客観視する力は付いたと思います。

――代表でもその力は役立っている?

矢澤 ちょっと代表はまた責任感だったりが、別格なので、それはちょっとわからないですね。

FutsalX 今シーズン、大分でもキックオフから攻撃参加をしている回数が多かったと思います。そういったプレーをリーグからすることは、先ほど関口選手やイゴール選手が自分より上と言っていた点で改善するうえで良かったのかなと思うのですが、W杯に向けて意識してリーグ戦で高めていたことはありますか?

矢澤 クラブと代表では、攻撃参加という意味でも全く違うところがあります。簡単に言うと、大分ではゴールに直結するような攻撃参加。代表では、プレス回避をするための攻撃の起点になるようなことが求められています。ちょっと種類は違うのですが、バックパスが来た時に、いかに頭を冷静に一番良いところに配球するか。一見、簡単なような感じもしますが、それもすごく難しい。それは、もちろんチームでも、意識してやってきました。ただ、先ほども言ったように種類が違うところもあるので、代表に行くと、全く違う攻撃への関わりが課題としてあるなと自分でも感じます。まだ数日なのですが、すごく自分でも感じているので、今回のキャンプはいつもより長いので、代表モードに自分がなるように、そこを合わせていきたいです。

FutsalX トルクメニスタンでのインドアゲームズは経験していますが、今回の親善試合で戦えるアルゼンチン、ポルトガル、スペインといった超強豪との試合経験はかけていると思います。本大会前に、そこで確認したいことを教えてください。

矢澤 アルゼンチン戦は、フウガ時代に代表に招集された時に、試合出場はしていないのですが、ベンチから試合を見ることができました。やっぱり海外の強豪とやるときの独特の緊張感、迫力が今までとは全く違う雰囲気での試合だったので、そうなったときに相手にかかわらずいつでも自分のベストパフォーマンスを出せるようにしたい。それが一番だと思います。あとは自分もそうですが、チーム全体も相手によって多少、メンタルも揺らぎがあるので、そこをGKという一番後ろのポジションが感じないといけないので、そういう時のゲームマネジメントを意識していきたいと思います。

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