【F1】立川・府中GK西滉太はデビュー戦で痛恨ファンブルも…「ここで折れたら俺はそこまでの人間」

【F1】立川・府中GK西滉太はデビュー戦で痛恨ファンブルも…「ここで折れたら俺はそこまでの人間」

 どんなに偉大な選手であっても、デビュー戦は1試合しかない。そのデビュー戦が、唯一の試合出場となる選手もいる。

 立川・府中アスレティックFCサテライトに所属し、特別指定選手でトップチーム登録されているGK西滉太は、16日に行われたボルクバレット北九州戦に先発出場し、初めてFリーグのピッチに立った。

 GKというミスが失点に直結するポジションの西だが、前半4分に痛恨のプレーが出てしまう。エリア内のルーズボールを拾おうとした時、手を滑らせてしまい、落球してしまう。そのままであれば、大きな問題にならなかったが、そのボールを詰めていたチャオ・クリスチャンにゴールに決められてしまい、先制点を許してしまった。

 実は今シーズンのボールは、コーティングがしっかりしており、非常に滑りやすいとGKの間で話題になり、警戒されていた。そんななかで、起きてしまった失点について「試合経験のなさが、本当に出てしまった」と、西は悔しがる。

 それでも、西はそのミスを引きずることなくプレーを続けた。皆本晃や酒井遼太郎のかけてくれた声が、彼の支えとなり、「ここで折れたら俺はそこまでの人間だなというのは、ずっと試合中に考えていました」と、痛恨のミスに折れそうになる心を奮い立たせた。

 その後の西は、エラーを引きずることなかった。フィクソとゴレイロの間にロングボールを入れてくる北九州の攻撃に対応し、ピンチをしのいだ回数は一度や二度ではない。結局、チームメートの反撃もなく、0-2というスコアで敗れたが、試合後、皆本晃は「挽回できなかった俺たちのほうが責任は重い。西のミスを責めるつもりは1ミリもない」と言い、比嘉リカルド監督も「デビュー戦とは思えない良いプレーを見せてくれた」と、決勝点につながるファンブルをした西を責めることはなかった。

 何気ないプレーを、正確にこなすことの重要性。ミスが起きた時にどういう声掛けをすることが必要なのか。初めてFリーグの舞台に立ったことで、若き守護神が得た経験は、非常に大きい。

「Fリーグにデビューすることが目標ではなく、通過点であることはわかっています。一度、デビューしたことは良かったこととして、自分の目標に向かって、もっと頑張らないといけない」

 誰にも一試合しかない、デビュー戦。西の初戦は、自身だけでなく、周囲にとっても忘れられないものとなった。

 強烈な苦い思いとピッチに立てた充実感を胸に刻み、自身の掲げる高い目標へ向けて、西は成長を続けてくれるはずだ。 

こちらのインタビュー全文はFutsal Media Noteにて公開中

 

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