ブルーノ・ガルシア監督のなかにも、良い印象が残っているのではないだろうか。
31歳でフットサル日本代表候補合宿に初招集されたFP森洸は、紅白戦でもセットプレーや流れのなかから鋭いシュートを放ち、GK関口優志の守るゴールを脅かした。守備でも長いリーチを生かした守備で、簡単にマークした相手にプレーさせず。危険な場面ではカバーリングにも入り、ピンチの芽を摘んでいった。
日本のトップレベルの選手たちの平均値が上がってきている。最近はそういわれることが多いが、まさにその言葉を体現するようなプレーぶりを見せた。
しかし、見ていた者に残した印象とは異なり、森自身は「全然です。逆にアカンなぁと思って」と、多くの課題を口にした。
以下、合宿3日目を終えた森洸選手のコメント
――かなり手応えが残ったのではありませんか?
森 いいや、全然です。逆にアカンなぁと思って。
――何がそんなにアカンかったですか?
森 やっぱりシステムの部分で今までやったことがなかったので、全然慣れていなくて…。そこに、うまく適応することができなかったことが大きかったです。
――ただセットプレーなどでは相当フィニッシュに行けていました。
森 そこは本当に良いボールが来たので。キッカーの選手が素晴らしかったです。
――周りのレベルの高さで引き出してくれるものがあったんですね。
森 そうですね。ただ、まだ選手の特徴というところを早く認識することができなかったとも思うので。もう少し、そういう選手一人ひとりの特徴をつかめればよかったなとは思います。
――代表に入る前、実際に合宿を経験した後で、ご自身のなかで残ったものはありますか?
森 やっぱりプレスの部分が代表ではすごく言われます。そういったところは、チームに帰ってもやれそうな部分ですし、手ごたえも感じました。そういうところの強度は上げていきたいと思います。特にピヴォに当てられた時とか、当たる前では、やっていけるんじゃないかなと思います。
――ここにこれたことで、「また来るぞ」というように選手としてのモチベーションもあがってきているのでは?
森 そうですね。でも、モチベーションが上がったというより一つ自信にはなりましたね。今までうっすらとしかW杯とかアジア選手権という目標を描けなかったところが、明確になってきたので、トレーニングの取り組み方などももっともっと突き詰めてやっていかないといけないと感じました。
――またこれを糧に成長したいですね。
森 まずはチームで結果を出したいんですよね。今年は良い感じなので、なんとかプレーオフに行けるように。そこはもうこの経験を生かすというのではなく、しっかりチームで体現しながらやっていきたいと思います。