ゴールパフォーマンスは、ゴールを奪う選手を象徴するポーズになることがある。サッカーでは、カズのカズダンス、佐藤寿人の弓矢ポーズ、フットサルでは皆本晃のバモポーズと言えば、その競技を見ている人であれば、「ああ、あれね」と通じるだろう。
今回、話題となったのは、Fリーグ・ディビジョン2の第5節のアグレミーナ浜松と広島エフ・ドゥの一戦でのワンシーン。開幕戦で昨季無敗優勝のしながわシティを2-1で破りながらも、連敗を喫して順位を落としていた広島にとっては、勝たなければいけない試合だった。
前半6分までにFP仁井貴仁の2ゴールでリードを奪った広島は、同14分にもプレスを仕掛けて、相手のボールを奪いに行く。浜松FP鷲北一輝が右サイドから中に入れた緩い横パスに、FP佐々木諒が反応して右足でワンタッチシュートを放った。これがゴールに決まり、広島はリードを3点に広げた。後半には浜松も2点を挙げて追いすがったが、佐々木がさらに1点を加えた広島が4-2で勝利した。
話題となったシーンが生まれたのは、佐々木が決めた3点目の直後だ。ゴールを決めた佐々木は、バックスタンドに集まったファンと喜びを共有してから、自ベンチに向かって走り出した。この時、ベンチに向かって交代を要求する合図を出したのだが、これが2020年から流行っている「キュンです」ポーズに酷似していると、チームメートから指摘され、SNSでも話題となった。
そもそも「キュンです」とは、胸がキュンとしたことを表す際に使用される言葉で、親指と人差し指を重ねてハートを作る動作を添えて表現される。佐々木はベンチに向かって親指と人差し指をこすり合わせて、選手交代を要求したのだが、このポーズが確かに「キュンです」ポーズになっているのだ。
決めた後に「キュンです」のポーズしてるってチームメイト言われたけど、
— りょう/7月23日新曲リリースするフットサル選手 (@sasakisaryo) July 5, 2021
これは疲れたので交代してくれって事です。#アビーム#広島エフドゥ#スーパープレー#キュンです pic.twitter.com/27pILz79cT
今シーズン、F2リーグの優勝と得点王を目標に掲げ、実際にここまで6得点を挙げてF2リーグの得点ランクでトップに立っている佐々木。今後、彼を象徴する新たなゴールパフォーマンスを作るのか、それとも今回話題となったことを機に、このパフォーマンスを自分のものとしていくのか。広島の次のF2の試合となる9月12日のヴィンセドール白山戦で、その答えが示されるかもしれない。