【F1】北九州に苦しめられるも5連覇を目指す名古屋が貫録の逆転勝利で白星発進

【F1】北九州に苦しめられるも5連覇を目指す名古屋が貫録の逆転勝利で白星発進

[2021.6.6 F1第1節 北九州 1-3 名古屋 北九州市立総合体育館]

 Fリーグ・ディビジョン1は6日に第1節2日目を迎え、北九州市立総合体育館では昨季9位のボルクバレット北九州とリーグ4連覇中の名古屋オーシャンズが対戦した。試合前の勝敗予想投票では530票を集め、北九州が19.4%、名古屋が80.6%と圧倒的な差が出た。

 北九州の先発は、GK小島義瑛、FP前鈍内マティアスエルナン、FP田村龍太郎、FPクリスチャン・チャオ、FP樋口岳志の5人。対する名古屋は、GK関口優志、FP星龍太、FPペピータ、FPスパウット、FP八木聖人となっている。

 開始1分、名古屋はキックインから星龍太、スパウットが立て続けにシュートを放ったが、GK小島のセーブにあい、得点を挙げられなかった。セットを短時間で交代させる北九州は、ファーストセットが戻った前半4分に先制点を挙げる。キックインからクリスチャン・チャオがシュート性のボールを入れる。これが相手に当たってこぼれたボールを樋口がゴールに押し込み、絶対王者から先手を取った。

 その後も北九州が五部の展開に持ち込むと、名古屋は前半6分にフエンテス監督がタイムアウトを取って修正にかかる。そして6分にCKを得た名古屋は、FP西谷良介の浮き球のボールをスパウットがボレーでゴールに決めて1-1の同点に追いついた。

 セットプレーから先制点を挙げた両チームだが、その後も前半8分にFP田村研人がキックインからボレーでゴールを狙うが、GK関口に阻まれる。アグレッシブに戦う北九州だが、前半11分で早くもファウルカウントが5を数えてしまう。

 前半14分にも名古屋は西谷のCKから、星龍太がボレーシュートでゴールを狙ったが、右ポストに嫌われて得点にはならなかった。前半の終盤に北九州はGKを鈴木陽太に変更した。前半17分には、中盤でボールを奪ったクリスチャン・チャオが抜け出しかけるが、後方から名古屋FP水谷颯真にファウルで止められて、シュートは打てなかった。対する名古屋は18分に左サイドの高い位置までボールを運び、スパウットが対角に落とすパスを出す。吉川がダイレクトで合わせたが、シュートはクロスバーに嫌われて得点にはならなかった。その後も名古屋は吉川が左サイドから、ペピータが右サイドからゴールをこじ開けに行ったが、GK鈴木のセーブもあり、逆転ゴールは奪えない。前半残り11秒でスパウットが放ったシュートも得点にはつながらず、このまま前半は1-1で折り返した。

 後半の最初にチャンスをつくったのは、北九州だった。後半1分、後方からのロングボールを収めた樋口がボールを収めてマークを外してシュートを放ったが、GK関口に止められる。セットプレーから名古屋ゴールを脅かす北九州だったが、GK関口の壁を破ることはできなかった。

 北九州は前半途中からのハーフからの守備を継続するが、名古屋にチャンスを作らせなかった。この時間帯に先手を取りたい北九州だったが、徐々に名古屋の守備の前にシュートが打てなくなっていく。守備でリズムを作り直した名古屋は、左サイドで吉川がFP星翔太にパスを通す。星翔太からリターンパスを受け、サイドでワンツーをする形になると、吉川はスピードに乗ったまま右足でシュートを決めて、名古屋が逆転に成功した。

 この試合、始めてリードを奪った名古屋は、一気に追加点を狙いに行く。星翔太がピヴォの位置でボールを受けながら、ゴールに迫ったがGK小島が踏ん張って追加点を許さない。

 名古屋のフルコートプレスを前にボールをつなげなかった北九州だが、後半9分には前鈍内が距離のある位置からゴールマウスを捉えるシュートを飛ばしたが、GK関口がセーブした。後半10分には左サイドで高い位置に入った星翔太に縦パスが入ると、星翔太はループシュートでゴールを狙ったが枠の上へ外れていった。

 その後も名古屋が攻め込み、北九州が耐える時間帯が続く。ディフェンディングサードまで押し込みパス回しを見せたり、一度押し込んでから距離のある位置に構えるペピータに落としてミドルシュートを放つなど、攻撃のバリエーションを見せる名古屋だが、北九州もゴール前で粘りを見せた。

 後半15分には北九州のFP横山巧が相手の背後を取りかけたが、ペピータに倒されてFKを得る。このチャンスにクリスチャン・チャオがゴール前に蹴りこんだボールが、DFに当たってポストを叩き、同点に追いつくことはできなかった。さらにそのすぐあとにも北九州はキックインから前鈍内がゴール前に入れた早いボールをFP清水誠也が胸で合わせてゴールに流し込もうとしたが、GK関口が抑えて同点ゴールを許さなかった。

 1点を追う北九州は、残り時間が4分以上あるなかで、樋口をフライングGKにしてパワープレーをスタートした。最初にパワープレーができた北九州だが、その後は名古屋のプレッシングを前にボールをつなげず、パワープレーを開始できない。

 後半19分、自陣の低い位置で吉川が縦にボールをつなぐと平田が収めてペピータにつなぐ。相手の裏を取り、GKと1対1になったペピータは、ダブルタッチでシュートを放ち、好セーブを連発していたGK小島の守るゴールを割ってみせた。

 2点差をつけられた北九州は、その後もパワープレーでゴールを狙ったが、最後まで追加点は挙げられず。このまま3-1で名古屋が逆転勝利を収めている。

 勝利した名古屋は第2節でフウガドールすみだと対戦。敗れた北九州は、ホームでバサジィ大分との九州ダービーで今季初勝利を狙う。

 

FutsalX選定MVP FP吉川智貴(名古屋)

 昨シーズンは負傷に苦しんだが、不安を感じさせないプレーぶり。先制されたゲームのなかで、積極的にシュートを狙い、危険なフィニッシャーとなる。逆転ゴールを決めたほか、サイドで確かな技術を見せてペピータのダメ押しゴールの起点にもなる。パワープレーの守備時も、驚異のスプリントで北九州のチャンスの芽をつぶした。後半15分の清水誠也の胸シュートをキャッチしたGK関口優志も、チームを勝利に導く決定的な仕事を見せた。

写真@kaori

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