［2021.6.5 F1第1節 長野 1-2 すみだ ホワイトリング］
Fリーグ・ディビジョン1は5日に開幕を迎え、昨シーズン最下位だったボアルース長野は、ホームに昨季6位のフウガドールすみだを迎えた。FutsalXのツイッターで行った勝敗予想では、長野の勝利が17.3%、すみだの勝利が82.7%と大きく差が開いたが、試合は接戦となった。
長野の先発はGK矢内大介、FP金須恭弥、FP田口友也、FP増山太一、FP米村尚也というセット。一方、荻窪孝監督の初陣となったすみだは、GK石黒紘久、FP諸江剣語、FP岡村康平、FP田口元気、FP北村弘樹というスターティングファイブで試合に臨んだ。
両チームとも立ち上がりから守備のスタートラインを敵陣に置き、ハイプレスをかけあう展開となる。前半2分にはセットプレーから田口のシュートがクロスバーを叩く。その2分後には、右サイドでFP渡井博之を背負いながらボールを受けた金須が反転して前を向き、右足を振り抜く。このシュートがゴールに決まって、ホームの長野が先制した。
先制して勢いづく長野に対して、すみだはミスが目立つ。前半6分にも右サイドを仕掛けたFP坂井佑駿のシュートがGK石黒に阻まれる。こぼれ球が詰めていたFP上林快人の前に転がるが、上林はシュートを枠に飛ばせず、決定機を生かせなかった。
リードした長野が守備ラインを下げたことで、すみだがボールを保持して押し込む時間も増えた。しかし、なかなかピヴォにボールを入れられずにリズムがつくれない時間が続く。逆に長野は前半10分にも、右サイドでパラレラの動きで抜け出した増山が後方からのボールをボレーして枠に飛ばしたが、GK石黒に防がれた。
前半の残り時間7分を切り、ようやくすみだが長野のゴールに迫る場面が増えてくる。前半15分には自陣でボールを奪ってロングカウンターを仕掛け、FP畠山勇気がボールを持ち出し、左のFP渡井博之に展開。折り返しをFP’栗本博生がシュートしたが、ボールを枠に飛ばせなかった。17分にも北村が遠目から速いボールをゴール前に入れ、田口がファーポスト前で合わせようとしたが、ボールに触れずにラインを割った。さらに宮崎が遠い位置からDFの股下を通すシュートを枠に飛ばしたが、これもGK矢内に阻まれた。
その後も18分にピヴォ当てからFP中田秀人が左足でゴールを狙うなど、チャンスをつくったが得点を決められず。長野もカウンターから追加点のチャンスを得たが、こちらもGK石黒の好守に阻まれる。上林のシュートもクロスバーに嫌われ、前半はホームの長野が1－0とリードしたまま折り返した。
後半もすみだは長野を押し込んでいく。そして後半5分、畠山が右サイドに展開したボールを中田がゴールに突き刺して、同点に追いついた。
追いつかれた長野はカウンターからチャンスを作る場面もあったが、ボールを保持すると、アタッキングサードまでボールを運べない。後半9分には、すみだが攻め、左サイドでFP岡村康平がボールをキープ。宮崎に渡してシュートに持ち込んだが、GK矢内に止められる。
ハーフまで引く長野に対して、すみだはピヴォを置く3-1の布陣で攻め込むが、ピヴォにボールが入った後も、サポートがうまく入らずにフィニッシュまで行けない時間が続く。後半18分に長野はタイムアウトを取り、攻撃に出ようとする。先制ゴールを挙げた金須にボールを集めたが、すみだの警戒も強い。
残り時間30秒を切り、すみだは左サイドから田口がゴール前に速いボールを入れたが、右ポスト前に詰めた宮崎にはわずかに合わない。それでも再びボールを回収したすみだは、右サイドで岡村が田口にボールを落として、ゴール前に走りこむ。田口は速いボールをゴール前に入れると、これを岡村が1タッチで合わせて逆転した。試合再開後、長野はパワープレーを開始したが、すみだの守備も集中しており、追いつくことはできなかった。
長い時間、狙い通りの試合展開を見せられた長野だったが、最後に甘さが出て逆転負け。すみだは荻窪新監督の初陣を白星で飾ることに成功している。
勝利したすみだは、次節ホームゲームで名古屋オーシャンズと対戦する。敗れた長野は、アウェイで湘南ベルマーレと対戦する。
FutsalX選定MVP FP田口元気（すみだ）
決勝ゴールをアシストした場面を含め、堅守を築いた長野に対してドリブル、中長距離からのパスやシュートでゴールをこじ開けようとトライを続ける。特に最終版ではほとんどのチャンスの起点に田口がなっていた。最後までチャレンジを続けた結果が、岡村の決勝ゴールをアシストという形で報われる。
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