[12.2 国際親善試合 日本 0-3 スペイン マドリード]
訪れたチャンスをものにできるか。
オルドスで行われたAFCフットサル選手権トルクメニスタン2020の東地区予選に出場せず、今回のスペイン遠征に選出された日本代表選手たちにとって、今回の遠征は大きなチャンスである。
東地区予選後、ブルーノ・ガルシア監督はAFCフットサル選手権トルクメニスタン2020に向けて限られた活動のなかで、メンバーを固定していくかと思われた。しかし、今回のスペイン遠征では選手が大幅に入れ替わり、何人かの選手たちに再びチャンスが与えられている。
特にFP森岡薫、FP星翔太が招集外となり、FP清水和也が負傷したピヴォのFP芝野創太にとっては、今回の遠征は自身の力が国際レベルで通用することを示す重要な機会となる。
オルドスへ行けなかったにもかかわらず、遠征のメンバーに選ばれたことについて、芝野は「今回の遠征もメンバーを固定して、ブラッシュアップや精度を高めるためかなと思ったので、(招集されて)ビックリした気持ちはありました。でも、相手がスペインという世界のトップで、楽しみな部分もありました」という。
しかし、初戦では0-3というスコアに終わり、日本は完封された。この試合で多くの日本代表の選手たちは「思っていた以上に強かった」という感触を持ったという。芝野も「スペインは攻撃もそうですが、ディフェンスもしっかりしたチーム。パスコースに顔を出す時のフィクソとの駆け引き、パスコースを限定する動きにしても、かなりレベルが高く、なかなかボールを受けられなかった」と、振り返った。
それでも無得点のまま、アピールができないまま、帰国するわけにはいかない。
相手の強さを感じるとともに、何が通用するかがわかったことも、日本にとっては収穫だ。
「攻撃面に関しては、もう少しできることがあると思います。その辺はしっかり自信を持ってパスを回したり、パスコースに顔を出すことができれば、日本もボールを持つ時間が増えると思います。そこからチャンスもつくれると思うし、その面では、もう少し良いゲームになるかなと思います」
世界有数の強豪であるスペインと戦える機会は、なかなかない。そして、AFCフットサル選手権出場に向けてアピールできる時間も、もうあまり残っていない。芝野がピヴォの序列に割って入れるか。4日の試合は、今後のキャリアも大きく左右する一戦になるはずだ。