一方的な試合となってしまったカザフスタン戦で、最も悔しい想いをしている一人が、先発出場したGK坂桂輔(エスポラーダ北海道)だろう。勝利を収めたタイ戦で出場機会のなかった坂は、この試合がデビュー戦となったが、8つのゴールを許した。失点のすべてがGKの責任ではないとはいえ、その胸中は穏やかではないはずだ。世界トップレベルと彼がこれまで受けてきたシュート、どこに差を感じたかを聞いた。
以下、試合後のコメント
――良い経験が積めたと思いますが、何が一番、衝撃的でしたか?
坂 立ち上がり、やってやろうと試合に入ったのですが、すぐに失点してしまいました。でも、自分たちが崩されたというわけではなく、自分たちのミスからだったので…。一番すごかったのはセットプレーですね。キックインの精度と速さが、本当に経験したことのないものでした。
――確かに、かなり振られてしまっていた印象です。どう修正していこうと考えていますか?
坂 まずは周りの選手を動かして、できるだけ近くに置くとか…。そういうことは今日の試合でも意識はしていたのですが、やっぱりフィジカルの差であったり、ブロックとかでも簡単にはがされて、スピードがあってやられたというのが、2本あったので…。
――この経験をどう生かしていきたいですか。
坂 EUROで3位になった世界でもトップクラスの相手とやれたのは、大きな経験です。こういう国際大会でこういう相手とやれたことで考えも変わりました。
――具体的に、何がどう変わったのですか?
坂 やっぱり、今までであったら面をつくれば止められるシュートコースも、すごいスピードで飛んできましたし、セットプレー。そういうスピード、パワーが根本的に違うので、このレベルを意識しないといけないということはわかりました。