[9.23 国際親善試合 日本 1-2 タイ アオーレ長岡]
今年2月にタイ・バンコクで行われたタイ代表との国際親善試合2連戦で、それぞれ1ゴールを決めた日本代表FP加藤未渚実は、日本に戦いの場を移した23日のタイ代表との試合でも、残り2秒でゴールを決めた。
ほとんどの時間でボールを握り、タイを攻め立てた日本だったが、ゴールを挙げるまで39分58秒もの時間を要してしまった。加藤は、自身の入っていたセカンドセットは、問題なくゲームに入れたというが、同時にゴールを決められなかったら意味がないと付け加える。
「セカンドセットは最初からそんなに悪くはなかったんじゃないかなという感触です。ただチャンスを決めきれていないというのは、仕事をできていないということなので。失点もしていませんが、そこは決めきりたいところですね」
得点を挙げられなかった要因については、ハーフコートから2-2の陣形で守備を固めるタイの術中にハマったと反省する。
「僕らセカンドセットの話ですが、1対1やピヴォ当てをしようとしても、ラインを下げられていて、2-2でしっかりカバーする選手をつくられていました。サイドで1対1を仕掛けてもカバーがいる。ピヴォ当てをしても密集している。タイのディフェンスが功を奏してしまったと思います。それがわかった時から、戦い方を変えようとして、後半は多少良くなりましたが、もったいなかったですね」と、もう少し早い時間帯に攻撃のバリエーションを増やせなかったことを悔やんだ。
その後、日本はパワープレーを開始。後半18分のタイムアウト直後、加藤はゴール正面でフリーになる決定機を得たが、「若干、背後に人がいたのが見えたんです。振り足が相手に当たらないように気にしてしまった」と、シュートが枠を外れた場面を振り返った。
それでもパワープレーからチャンスをつくり続け、残り2秒でゴール前のこぼれ球に反応した加藤は、左足のキックフェイントでGKをかわし、右足で「イメージ通り」のシュートを決めた。
このゴールで、対タイ戦は3試合連続ゴール。それでも連勝が止まったことで、表情は険しかった。
「(25日の試合も)ホームなので。これ以上、タイに負けることもできませんし、しっかり勝ち切ること。その勝ち切るためにはシュートを決めないといけません。その役割を僕ができたらと思います」
タイ代表のプルピス監督も、3戦3発のアタッカーを警戒してくるだろう。アジアで広く知られるスペインの知将を上回れるか。加藤の真価が問われる一戦となる。