【タイランド5s】タイ戦前日練習後の鈴木隆二監督コメント「厳しい状況の中で何かをつくりださないといけない」

【タイランド5s】タイ戦前日練習後の鈴木隆二監督コメント「厳しい状況の中で何かをつくりださないといけない」

サプライズの監督就任発表から約2カ月。鈴木隆二監督の率いるU-19フットサル日本代表監督が、いよいよ始動した。3度目のトレーニングを終えた監督に、今回集まっている選手たちの印象、今後のチームづくり、そしてミゲル・ロドリゴ前フットサル日本代表監督が率いるタイ代表との試合に向けて、話を聞いた。

以下、インタビュー
――チームが合流して3日目で、昨日からの2日間で3度のトレーニングを行いましたが、その感触はどうですか?
鈴木 新しいグループと新しいプロジェクトなので、今どの段階まで来ているかといえば、フィロソフィであったり、ゲームモデルであったりが完全に入っているわけではありません。でも、この大会に参加するという意味では、日本代表として出るので、誇りを持ち、挑戦して勝負にいかないといけません。もう一方では、このグループをスタートさせて、これからつくっていくという意味では、非常に良いトレーニング、またはグループでスタートできたのではないかと思います。

――今回、集まった選手たちについては、指導してみて、どのような印象を受けましたか?
鈴木 ポテンシャルの高い選手が、すごくたくさんいると思います。この先、このポテンシャルがピッチ内で、チーム、グループ、対戦相手により大きな影響力を持つような選手になるために、大切なコンセプトがいくつかあるので、そういう細かいポイントをしっかりと選手に伝えていけば、大きく飛躍できる選手が多いのではないかと感じています。

――実際に今日の練習でもチーム全体を指導するよりも、個人に動き方などの説明をしている場面が多かったように感じます。
鈴木 そうですね。団体ボール競技なのでグループ、チームでやらなければいけないことはあるのですが、最終的にどこでパスを受けるのか、どういうふうにトラップをするのか、どういうふうにドリブルをするのか、どこでターンをするのか。そういう一つひとつのことは、オン・ザ・ボールもオフ・ザ・ボールも、個人個人の選手が行うことです。ですから、グループとして修正をかけるところもあれば、グループではなく個人戦術や技術のところで修正をかけることで、グループとしてもさらに発展できるところがあると思うので、今日はそういうところが比較的に多かったのかなと思っています。

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――準備期間の短さをどうするのかなと注目していたのですが、チームを完全に2つに分けていました。他の11人ではなく、まずは5人ずつの特徴を覚えようというメッセージかなと見ていたのですが、そういう意図だったのでしょうか?
鈴木 やっぱり新しいグループで、一人ひとりの選手が、まだコミュニケーションを取りやすかったり、取りずらかったりすることがあると思うんです。僕から今回のグループでコミュニケーションするべき選手は、こういう選手たちだと提案することで、彼らのコミュニケーション能力を助長させる要因になればと考えて、そういう形にしました。

――明日の試合から3試合、選手のほとんどはこれまでのキャリアで最も強い相手と対戦することになると思います。この大会を通じて、彼らに最も得てほしいものは何ですか?
鈴木 日本代表が目指すところは、世界のトップクラスと対等に戦い、勝利を収めることです。これがやはり目標なので、そのためにどういう経験を積まないといけないか。どういう相手と対戦して、勝利を得ていかないかといけないかと考えたとき、今回の大会は各選手にとってキャパシティで言えば、オーバーしているところがあると思います。でも、逆にそういうキャパオーバーのチャンスをもらうということが、人生の中で何回あるかということですよね。

――1万3,000人が入るアウェーの中、W杯に向かう各国のチームと戦えるなんていう機会は、普通はないですよね。
鈴木 ないですね。逆に言うと、それは日本代表に選ばれた選手だけが体験できるものでもあります。でも、当然、選ばれた以上は責任というものも発生します。日本代表としてプレーをする、試合をする、公式戦をするということは、しっかりと責任が発生するので、そこを試合のまえにもう一度、選手たちと確認をして、伝えて、挑戦する。厳しい状況の中で何かをつくりださないといけない、やらないといけないというメンタリティを今回の大会中につくり出せたらと思います。

――それが一つ今後のU-19日本代表の活動のベースになるものですね。
鈴木 はい。本当に良い機会だと思いますし、こんな最高の機会は本当にもうないんじゃないかと思いますね。

――この大会の様子が、日本でももっと見やすい状況だと、もっといろいろな選手に伝わって良かったですね。

鈴木 とにかく可能性のある選手たちを、可能性で終わらせるのではなくて、現実のものにするためにプロジェクトがあると思うので、そこを僕自身がしっかり認識して、責任を持ってやりたいと思います。

――今回、選ばれなかった選手たちは、相当気になっていると思います。この大会も、鈴木監督が就任した直後の開催ですし、まだまだ多くの選手にチャンスがあるのでは?

鈴木 今回のメンバー選考は、協会としてすでにリストがある中で、しっかり選考した形です。そのリストに入っていない選手もいますし、ラージリストに入っている選手もいます。そのラージリストに入っている選手も、実際にこの大会に臨む前の段階で視察することができました。非常に興味深い選手もたくさんいたので、やっぱり代表というものは一人のものとか、誰か特定の選手のものではなく、国のものだと思うので、すべての選手がそこを目指すべきですし、目指さなければいけません。僕自身もそういう可能性のある選手たちをできるだけ視察して、しっかりと可能性がある選手は招集し、大切なコンセプトを伝えながら、全体としてしっかりグループの強化は当然ですが、全体の強化も大切なことだと思うので、そこもしっかり意識してやりたいと思います。

――奇しくも鈴木監督の初戦の相手は、ミゲル・ロドリゴ監督の率いるタイ代表になりました。
鈴木 ミゲルが日本に残してくれたものは、ものすごく大きなものです。それに感謝するとともに、今回こういう形で対戦する形を得ているので、ピッチに入っている以上は日本を代表して彼に恩返しをする上では、しっかり勝負を挑む形で恩返しをしたいと思っています。

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