【親善試合】ベテランの力を信じるブルーノ監督「就任してから、最適な最強のメンバーを洗練してきた」

【親善試合】ベテランの力を信じるブルーノ監督「就任してから、最適な最強のメンバーを洗練してきた」

9.23 国際親善試合 日本 1-2 タイ アオーレ長岡]

 日本代表は23日、国際親善試合でタイ代表に敗れた。タイは紛れもなくアジアでも有数の強豪国である。だが、日本にとっては非常に相性の良い相手であり、20101212日に行われた国際親善試合(×0-2)以降は無敗だった。

 しかも、この試合に向けてタイは、ほとんど練習をすることができていなかった。10月にAFCフットサル選手権の予選を控えたなかで、現時点でのチームの完成度は日本が上回っていると思われた。

 ところが試合が始まると、日本はしっかりと割り切って守備をするタイを崩すことができない。タイにカウンターを受けるとピンチを招き、セットプレーから失点を重ねた。

 後半、日本は改善も見られたが、得点を挙げることができたのはパワープレーを仕掛けた終盤残り2秒。貴重なホームでの試合で、ファンに勝利を届けることができなかった。

 以下、ブルーノ・ガルシア監督のコメント

――本日の試合を振り返ってください。
ブルーノ コンニチワ。前半に関しては、固い入りをしてしまいました。ホームゲームでこれだけ温かい歓迎を受けた場所での試合でしたが、逆にそれによって固くなってしまったと感じています。その間に、前半に与えてしまった2つのセットプレーから得点を奪われてしまいました。後半に入ってから、タイ代表がシンプルなダイレクトでプレーを重ねるなか、私たちがゲームを支配して、チャンスをつくりだす展開になりました。ただ、残念ながら数多くの(得点)機会をつくりだしたものの、得点を決めきれませんでした。総括しますと、前半にタイは効率の良い仕事をしてゴールを決めましたが、私たちは後半により多くのチャンスをつくり、支配的に試合を進めましたが、効率面では及ばなかったゲームになりました。

――ブルーノ監督の就任後も、前回のW杯予選を出場したメンバーを使い続けています。彼らに年齢によるプレーの強度が落ちていた印象も受けましたが、30歳オーバーのメンバーは、W杯に向けて今後も使い続けるのでしょうか?
ブルーノ 2016年のチームについて、私が何かを論じることも、何かを継承しているということもありません。私は就任してから、最適な最強のメンバーを洗練していくという任務に取り組んできました。実際、2018年のAFCフットサル選手権で決勝に進出している選手たちが中心になっています。また、比較的に経験値も年齢も若い選手たちも呼びました。そういうことを繰り返し、今の状況をつくってきました。私としてはこれまで通り、その時の最適な最強のメンバーでチームをつくりあげて、チームとしてまとめ上げていくことに変わりはありません。今日のゲームでは、確かに緊張感が出てしまい良いゲームになりませんでした。相手にリードされることにもなりましたが、そういう場面でも、チームにとってはこの状況をどうハンドリングしていくか、それを学ぶプロセスが必要だったと思います。今日のゲームは、そういうプロセスの一つだったと思います。

 今の続きでいうと、2016年には私がいませんでした。過去の振り返りをするなら、2018年のことを思い出してもらえたらと思います。準優勝という成績でしたし、その部分は評価してほしいと思います。その時のメンバーからすると、今回は海外でプレーしていて招集することができていない選手もいます。いろいろな状況がありますが、私が就任してからの話をするなら、そういうところも評価してもらえたらなと思います。

――代表デビューをした森選手と田村選手、またブルーノ監督の下で初めて出場した芝野選手の評価を聞かせてください。
ブルーノ 代表チームに招集されて、初めて国際Aマッチを経験する選手が2人(森洸と田村友貴)、そして私のもとで初めてゲームをする選手がいました。彼らこの1週間だけではなく、その前の強化合宿のなかでも、非常に良いパフォーマンスを見せ、(代表に)順応していっている姿を見せてくれていました。今日も、その準備、順応をいかんなく発揮してプレーしてくれました。徐々にデビュー戦から自分の居場所を勝ち取り、出場時間を増やしていくことになるでしょう。そういう自然な流れに乗るようなゲームをしてくれたと思います。

――攻撃と守備について、どのような感想を持ちましたか?
ブルーノ 守備について話をすると、私たちが「定位置守備」と呼んでいる自分たちが整えている状況での守備は、全般的に良かったと思います。前半も問題なくできましたし、後半も心配なく守れていました。修正しなければいけないのは、2失点をしているセットプレー、コーナーキックと間接フリーキックからの失点です。そこの守備は、定位置という呼び方はしていませんが、セットプレーの守備で修正点はあるなと思っています。

 攻撃は特に前半に問題がありました。個々の選手が、特に落ち着きがなく、ばたばたした展開になっていました。前半からあまり良い攻撃ができたとは評価していません。後半についてはだいぶ改善され、攻撃のオープニングからビルドアップのフレーズは、非常に滑らかに行くようになったと思います。ただ、当然、フィニッシュでそれだけのチャンスをつくりながらも、決めきることができていなかったのは課題です。パワープレーを行ってからも、同じことが言えると思います。フィニッシュの状況をつくるところまでいくことはできるが、最終的なフィニッシュの精度が足りていません。そういうことが見て取れたと思いますし、その課題がこのゲームにはあったと思います。

――印象に残った選手に関しては?
ブルーノ チームスポーツでは、それぞれが役割を持って、チームを支えています。ですから、私は信条として、どんな場面であっても、勝っても負けても、どの選手が良かった悪かったということは考えませんし、言わないようにしています。実際にゲームを見てみれば、エラーが多かった選手、少なかった選手、いつもどおりやれた選手、やれなかった選手という評価を個別にすることができるかもしれません。しかし、自分には、それを口にする習慣はありませんので、ご理解いただけたらと思います。

――今日の試合は試す部分が多かったと思いますが、タイに敗れました。2戦目は勝ちに行くゲームになるのでしょうか?
ブルーノ この2試合というのは、目の前にある試合である一方、アジア選手権の予選に向けた準備の期間という位置づけでも捉えています。その前提で勝ちに行くということで成り立っていくゲームだと思います。当然、それが今日はうまくいきませんでした。単純に計画していたゲームプランがうまく機能しなかったので、そのゲームプランは変えていく必要がある。そういうシンプルなことだと思います。

 最後に一言、言わせてください。こちらに来てから温かい歓迎、あらゆるところで協力をしていただき、この試合に向けた準備を、愛情をもってしていただきました。そのように対応してくれた長岡市のみなさんに、チームを代表して感謝をしたいと思います。ありがとうございました。本来であれば、勝利をプレゼントすることで、その温かさに応えたかったのですが、勝利に関しては、次の試合でお届けしたいと思うので、ぜひこれからもフットサル日本代表を見守ってください。心から感謝していることを、チームを代表して伝えたいと思います。

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