【AFCクラブ選手権】平田の惜別決勝弾アシストのFP水谷颯真「相手も僕の特徴をわかっていないと思っていた」

【AFCクラブ選手権】平田の惜別決勝弾アシストのFP水谷颯真「相手も僕の特徴をわかっていないと思っていた」

8.17 AFCクラブ選手権決勝 名古屋 2-0 メス・サンガン バンコクアリーナ]

 周囲の心配など、どこ吹く風。というところか。

 準決勝のタイ・ソンナム(〇31)戦で、唯一の失点につながるパスミスをしたFP水谷颯真だったが、国際舞台での失敗もすぐに消化できたようだ。彼への変わらない信頼を口にしていたフエンテス監督は、タイ・ソンナム戦でもミスを犯した後に背番号4番を代えずに起用し続けたが、決勝の大一番でもグループステージのメス・サンガン戦ではプレー機会を与えなかった4番に、出場の機会を与えた。

 そして、水谷もその起用に応え、前半7分には右サイドでイランを相手に仕掛ける。前回の対戦時のデータがなかったのか、左利きのアタッカーに対し、イランのディフェンスは縦の進路を防ぎに、2人が対応した。そこで接触する形になり、一度はボールが足元を離れたが、水谷はすぐにボールを回収すると、冷静にパスを出した。ここから、この試合を最後にチームを離れるFP平田ネトアントニオマサノリの先制ゴールが決まっている。

 タイ・ソンナム戦でのミスを引きずらないといい。そんな周囲の心配をよそに、大舞台でゴールにつながる重要な仕事を果たした23歳は、「日本に帰ってからが勝負」と、今大会の経験から、FPラファ、FPヴァルチーニョが合流するFリーグでの戦いでも、より多くの出場時間を勝ち取る決意を語った。

 以下、メス・サンガン戦後のFP水谷颯真のコメント
――いろいろなことがあった大会だったと思います。
水谷 そうですね(笑)。

――結果的に、こういう形で優勝できましたが、いかがですか?
水谷 やっぱりすごく嬉しいです。アジア1になった実感は、まだありませんが、これから出てくるかなと思います。

――準決勝で失点に絡みましたが、今日はどういう気持ちで臨みましたか?
水谷 正直に言うと、今日は試合に出られるかどうかわからないという心構えでいました。でも、出られた時に備えて良い準備をしておこうと思いました。フエンテス監督が出場させてくれたので、期待に応えようという気持ちで試合に臨みました。

――それが先制点につながるプレーになりましたね。
水谷 はい。良かったです。ちょっと事故的な感じもあったと思うし、運もあったと思います。良いところに転がってくれたし、平田選手も中で呼んでくれたので、パスを出して、決めてくれるのを待っているだけでした。

――回収することはもちろん、そこから点につなげたのがよかったですね。
水谷 はい。そこは良かったですね。

――あまり自分で打つつもりはなかったのではありませんか?
水谷 いや、呼ばれていなかったら、シュートを打とうと思っていました。でも、呼んでいたのもわかっていましたし、走っているのも見えていたので、そこはパスを出しました。フリーだったし、あのままだったら前を向いて、GK11になる形だったのがわかっていたので。

――相当、落ち着いてプレーできていたんですね。
水谷 そうですね。決勝だったのですが、特に緊張することもなく、試合には入ることができました。

――予選で対戦していたことも大きかったですか?
水谷 はい。1回やっていたんですけど、その試合で僕は出ていなかったんです。だから、相手も僕の特徴をわかっていないと思っていたので、そこは自分の良さを出していければなと思っていました。

――日本人唯一のレフティとして期待され、今大会はプレー大会も長く与えられました。そのなかで勝ち取ったタイトルは自信になったのでは?
水谷 そうですね。やっぱり今までずっと出られない日々だったので、この大会に向けて吉川選手、星翔太選手には、「左利きがいないから、常に準備をしていろよ」と、言われ続けていました。だから心の準備はしていたんですけれど、日本に帰ってからが勝負だと思います。日本に帰っても、また浮かれることなく地に足をつけて頑張っていきたいと思います。

――浮かれさせるつもりはありませんが「アジアの頂点」という響きはいかがですか?
水谷 めちゃくちゃ嬉しいです(笑)。

――昨年はFリーグ選抜でプレーしていたのに、ここまで来ましたね。
水谷 Fリーグ選抜だったら、こういう大会も出られませんでしたし、リーグ戦だけだったので、すごく今は良い経験ができたなと思います。

――同期の活躍は刺激になっていますか?
水谷 やっぱり伊藤圭汰選手だったり、新井裕生選手だったり、日本代表に入ってくる選手もいるので、そこは自分も負けていられないなという気持ちはあります。

――また日本に戻って、名古屋のレギュラー、さらにはフル代表も目指してください。
水谷 もっとうまくなって、もっと試合に出られるようになるように頑張ります!

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