【U18選手権】大会運営係から8強チームとなった聖和学園高  菊池宏志監督「いつか日本一になれたら」

【U18選手権】大会運営係から8強チームとなった聖和学園高  菊池宏志監督「いつか日本一になれたら」

8.3 U-18選手権準々決勝 サントス 2-1 聖和学園FS 浜松アリーナB

 今大会、決勝トーナメント進出を一つの目標に掲げ、第6U-18フットサル選手権に臨んでいた聖和学園フットサル部。見事にその目標を達成し、準々決勝では東海地域代表のサントスFC/サンチスタと対戦したが、1-2で敗れた。

 自陣に引いての守備から速攻というプランを描いていた聖和学園にとっては、自分たちのプラン通りに進んでいたゲームだった。数少ないチャンスから、ゴールを狙う。決勝点が生まれたのは、その狙いが昇華しようとしていた時だった。1-1というスコアで、相手陣内でフリーキックを得た聖和学園はタイムアウトを取る。そしてプレー再開後、フィニッシュでシュートを終えるはずだったが、ボールを奪われるとカウンターを受ける。サントスのFP荒木康作に見事なロングカウンターを決められ、1-2とビハインドを背負うこととなった。

 その後、同点ゴールを目指した聖和学園だったが、最後まで得点を奪うことはできずにタイムアップ。ベスト4進出は、次回大会以降に持ち越しとなった。

 聖和学園フットサル部は、第2回大会に東北の第2代表として出場した。聖和学園サッカー部のAチームとBチームが接戦を演じたのに対し、フットサル部は専守防衛に徹して3連敗。この年、東北地域は第1回大会で聖和学園サッカー部SCが優勝したことで2つの出場枠が与えられていたが、果たしてそれが必要なのかと議論にもなった。

 翌年、東北の枠が一つになると、聖和学園フットサル部は予選で敗退。宮城県で開催された大会の運営役としてボールボーイやコートの整備を行い、同校のサッカー部の選手たちが活躍する様子を、横から見ていなければいけなかった。

 この時、運営をしていたフットサル部の1年生が、今年の3年生だった。今年、開催地が宮城から静岡に移り、東北から1チームしか全国大会に出場できないなかで、彼らはサッカー部にも勝利し、唯一の切符を手にして、全国でも8強進出を果たした。

 そんなチームの歩みを見守ってきた菊池宏志監督は、ベスト8敗退に悔しさを見せつつ「うちは地道に一つひとつ乗り越えていくチーム」と語り、日本一になる日まで、歩みを止めないことを誓った。

以下、サントス戦後の聖和学園高 菊池宏志監督のコメント

――自分たちのセットプレーからのカウンターで試合が決してしまいましたね。
菊池 そうでしたね……。本当に自分たちのミスですね、完全に。

――GKも前に出るかなと思ったのですが、止まってしまいましたね。
菊池 そうですね。あそこのセットプレーでミスをした時点で、全部、歯車が狂ってしまいましたね。GKも、絶対にミスをしないと思っていたでしょうし、そこでカウンターになり、出るに出られなくなり、迷ってああいう形になったと思います。シュートのうまさもありましたし、そういうところは相手が一枚も二枚も上手でしたね。

――保持される時間がちょっと試合を通して長かったですね。
菊池 サントスさんはボールの動かし方などがうまかったですね。昨日の試合も見ていて「うまいな」とは思っていました。うちは一人ひとりというよりも、守備で我慢して今大会、勝ち抜いてきました。「チャンスが絶対に来るから」と狙ってはいたのですが、コーナーキックやキックインといったセットプレーも、らしさが出せませんでしたね。

――チャンスは何度かありましたよね。カウンターから31をつくった場面も、シュートを打てずに終わったところがありましたね。
菊池 そうなんですよ。あれも本当にもったいなかった。ああいうところを決め切れるかどうかが、ここから上にいけるかどうかだと思います。そういうところは今後のチームの課題だと思います。

――とはいえ、この3年間の爆発的な飛躍は、今後の聖和学園フットサル部の歴史でも同じくらいの飛躍は難しいのではないかと思うくらい成長したのではないですか?
菊池 本当になんにもないところから始めて、大会の運営からやっていましたね。

――サッカー部がフットサルの大会に出るのを、フットサル部が運営するというすごい状況でしたよね。
菊池 はい。だから悔しい思いをして、毎年「来年は」「来年は」と思いつつ。でも、なかなか能力的な部分は、この子達はそんなに高くありません。それならどうやってやるかという時に、みんなで頑張って一つひとつフットサルを学んで、いろいろな経験をして、こういうところで勝負できるようにひたむきに頑張るしかないねというところでした。本当に今の3年生は、それを実現してくれました。あとちょっとなんですよね。ゲームは支配していましたが、結果としてはあと一つだったんですよね。

――サントスFCと聖和学園のどちらがやりたいフットサルをしたかというと、聖和学園だったと思います。
菊池 そうですね。前半は完全にうちのゲームだと思っていましたし、この流れで絶対にどこかでチャンスが来るから、また一つ二つくればと思っていました。それがあのフリーキックでミスしてしまったのが、もったいないですし、それがフットサルの難しさ、ゲームに勝つことの難しさだったりというのは感じました。

――パワープレーについて、もう一つ早くいくかなと思ったのですが、仕掛けたのは残り1分少しの時でしたよね?
菊池 はい。もうパワープレーはワンプレーだけだと思っていました。でも、相手が16番のところに集まってくれなかったんです。本当は逆サイドに飛ばしたかったのですが、それがうまくいきませんでした。パワープレーも1プレーだけと決めていましたし、その前に前プレをかけて点を取れればいいなと思っていました。

――なかなかサントスが落ちなかったですね。あれは驚きでした。
菊池 落ちませんでしたね、本当に。大したものだと思います。この3試合、ほぼ56人で戦って、退場者を出しながらもあれだけスプリントもして、決めるところも決めてくる。少し話を聞いたら、チームとしても東海リーグに出ていたり、山口(勝輝)くんがU-20日本代表候補に選ばれたりしています。そういう東北ではない経験を彼らは積んでいます。ブラジル系の選手もいて、身体能力の高さもありましたし、うちにとってもすごく大きな経験を積むことができました。

――決勝トーナメント進出という目標は達成しましたが、1-2というスコアだっただけに悔しいですね。
菊池 悔しいですね。頑張って、もう少しだったので。でも、うちはそういう地道なところなのかなと思います。バンと飛躍していきなり決勝まで行くのではなく、一つひとつ乗り越えていく。毎年積み重ねて、積み重ねていく。そうしていつか日本一になれたらいいなって。そこまではやり切りたいなと思いますし、この悔しさをもって、もう一度チャレンジしたいなと思います。

――本当にお疲れさまでした。
菊池 第2回大会の時に河合さん(FutsalX記者)に厳しいコメントをツイッターでいただいていたので、「絶対にいつか認めてもらう」というわけではないんですが、聖和のフットサルはこういうふうなんだと理解してもらいたいというのがあったんです。

――覚えています。このレベルなら開催地枠は不要だということを書いたと思います。
菊池 はい。そうなんです。でも、そこからこうやって地道に活動していった結果、次につながりました。生徒たちが一生懸命やったら、何か先につながるものがあるんだなというのは、一般の子供たちが集まってもやれるということを証明してくれたと思います。今後、後輩であったり、新入生、新しくフットサルをやりたいと思ってくれたりする子たちに、つなげていきたいと思います。東北はまだまだフットサルの普及は進んでいませんが、その辺も僕は普及をしつつ、強化と育成もしたいなと思います。

――今年の結果がありますし、来年はサッカー部も違う意識で臨んできそうですね。
菊池 そうですね。それでも来年もまた出場できるようにやりたいですが、今年の3年生が抜けると、チーム力がガクンと落ちるので、もう一回イチからというより、ゼロから鍛え直さないといけません。

――それでも今日もスタンドにたくさんの部員がいました。
菊池 部員は全体で50人くらいになっています。今日は20人近くは、学校に置いてきています。こっちに来ている子たちは、こういう経験をして、自分たちがピッチでやるために何が必要かを感じ取ってくれたらいいなと思っています。

――来年も会えることを楽しみにしています。
菊池 はい。また頑張ります。

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