【Fリーグ】松井大輔アンバサダー「サッカーが好きな人こそ、Fリーグを見るべき」

【Fリーグ】松井大輔アンバサダー「サッカーが好きな人こそ、Fリーグを見るべき」

 日本フットサル界の2024-25シーズンの開幕に向けて、Fリーグがキックオフカンファレンスを5月8日に都内で行った。今回のカンファレンスは、Fリーグと女子Fリーグが同会場で行われる形になった。

 新シーズン開幕だが、日本フットサルの現状は決して明るくない。フットサル日本代表は、8年ぶりとなるW杯予選を兼ねたアジアカップで再び惨敗を喫して過去最低成績のグループステージで敗退。日本代表の選手が世界の舞台に立つ機会も、新しいファンを開拓するためのブーストになるきっかけも失われた。

 FリーグからはABEMAが撤退。キックオフカンファレンスでの発表はなかったが、試合の放送はFリーグTVでの配信だけになる見込みだ。

「日本代表」というコンテンツが、フットサルの関心を引き付けるものとして使えなくなった今、大きな期待がかかるのが元サッカー日本代表MF松井大輔氏だ。昨年からリーグのアンバサダーも務める松井氏は、サッカー番組に出演した際にもフットサルの話題を提供し、新規ファンの獲得に大いに貢献している。

 キックオフカンファレンス後、囲み取材に応じた松井氏に、1シーズン、外からFリーグを見て抱いた印象などを聞いた。

――アンバサダー初年度でフットサルを見て、あらためて競技としての魅力はどこに感じましたか?

松井 やはりゴールが近いなかでの攻防ですよね。本当に目が離せないので。サッカーも目が離せない時はありますけれど、より一層近い臨場感があるので、そこはすごくいいなと思います。昨シーズンは町田と名古屋が良い戦いをしてくれたので、面白かったと思いますし、今年も楽しみです。

――Fリーグは今、集客に苦しんでいます。1年間リーグを見て、何が必要だなという風に感じていますか?

松井 いろんなアイディアを各チームにも出していただいていますが、今回、フットサルW杯に出られなかったこともあるので、一度、初心に戻ってバスケットボールなどいろんな競技から集客へのヒントをもらったり、いろいろ考えてもいいんじゃないかなと思います。例えば…というのを僕が出していいのであれば出しますけど、各チームやいろんなチームの方々もあるので、自分だけでは決められません。ただ、イベントですよね。自分の中に案はあるのですが、果たしてそれができるかも分からないし、そういう力もないのでチームとしていろいろ考えていただけたらなと思います。自分としては自分のできることはやっていきたいですし、魅力を伝えることはできると思いますけどね。

 例えばであれば、観客が多いチームは(勝ち点が)1ポイント上がるとか。例えばの話ですよ。面白いかなと思ったりしますけど、いろんな考え方があると思います。ただ、変わる時じゃないかなとは思います。あとはサッカーともう少し密接な関係ができればなと思いますし、僕はいろんなアイディアはありますけど、サッカーのスタジアムでFリーグの選手が試合をするとか、そういうこともいいなぁと思いながら考えていますが『難しいのかな』とか。それは僕一人ではできないですし、今言えることはいろんな方々の力を借りていただいて、楽しいフットサルの魅力もそうですし、フットサルをやっている方にはオジサンも多いので、テクニックを各クラブが教えていっても面白いと思いますし、スポンサー活動にもなるので、そういうこともありなのかな、スポンサーを募えるんじゃないかなと思います。

――松井さんも今、子供にクリニックなどをしていると思いますが、フットサルをやったことで教えることは変わりましたか?

松井 だいぶ変わりましたね。クワトロ、ピヴォ当て、3人の関係、2人の関係でサイドを崩したり、そういうイメージがより湧くのはフットサルだと思います。9月に僕はフットサルのC級ライセンスを取りに行くんです。そういう意味でもサッカーにつながるし、また子供たちにフットサルをやっているからサッカーがよくなったとか。サッカーからフットサルに行ける。大人になってからも、フットサルで自分が輝くことができる可能性もあるでしょうし、やっているのとやっていないのでは、知っているのと知らないのでは、全然違うので。そこは自分が教えることができればいいなと思っています。

――将来的には監督も?

松井 監督はやりたくないです。あんな大変な仕事はやりたくない(笑)。自分としては、将来の日本代表をより多く輩出したい。メッシとか、C・ロナウドとか、ムバッペもそうですけど、やっぱりサイドアタッカーがいるチームは強いなと思うので、そういう選手を育てていければなと思った時に、フットサルのアラで輝く選手っていうのが、サッカーの日本代表でも、フットサルの日本代表でも、どちらの日本代表でも生かせるんじゃないかなと考えています。

――好きなアラの選手はいますか?

松井 今日は来ていなかったですけど、北海道の室田祐希くんですね。室田くんはいいですよね。最近はアスリート化していますし、フットサルも大きい選手が良かったりとか、サッカーでも町田のようにフィジカル系が強くなってきたりしていますけど、また時代が変わってくるかもしれませんが、いろんな選手を自分も育てられればいいなと思います。

――サッカーファンに向けて、ここを見てほしいとか、ここが注目だよというのはありますか?

松井 グアルディオラ監督とか、そういう最先端でやっている人たちは、フットサルを見ていたり、いろんなものを取り入れていると感じます。サッカーが好きな人こそ見るべきだったり、学ぶべきものが多くあったりするなと感じます。あとは、やっぱり子供ですね。これも絶対に言っていきたいのが、幼少期は絶対にフットサルをやった方がいい。サッカーとフットサル、どっちもやっておかないといけないなと、自分が思いました。

――ボールのタッチ数が多いからやった方がいいと言われてきましたが、戦術的な観点からも、そう感じますか?

松井 やはり戦術的にも決められたことがあったりするし、スペインとかでは、戦術を先に教えることが多いとも聞いています。情報が多かったりもしますが、子供が考えてボールを触らないといけない時代に入ってきた。日本のサッカーも、フットサルも、感覚でやるのも一つですが、感覚と戦術が合わさってこそ、良いサッカー、良いフットサルになっているんじゃないのかなと思います。

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